ideomics

オブジェクト思考ブロギング

2011-01-01から1年間の記事一覧

「我らクレイジー☆エンジニア主義」 リクナビNEXT Tech総研

題名に惹かれてなんとなく手にとったもの。めちゃ面白かった! ・装着型のロボットスーツを開発する山海嘉之氏(サイバーダイン社長、筑波大学) ・ダンジブルビッツ(触覚的なUI)を創造していく石井裕氏(MITメディアラボ) ・翼で浮遊する時速500km…

小熊英二さんの講演

だいぶ前になるが、東京都写真美術館の「ジョセフ・クーデルカ展+小熊英二さんの講演」に行った。小熊さんは「1968」という、学生紛争を扱った著書があり、1968年の同時革命の文脈で講師として呼ばれていた。そのときのメモ(個人的な考えも含めたメモであ…

the wealth of nations, the health of nations, the mental health of nations

少し前になるが7月6日に厚生労働省が、「精神疾患を5大疾患の1つとして重要視する」といった趣旨の発表した。 心臓疾患の治療や外科手術などは20世紀に著名に進歩した。しかし、20世紀における精神医学の進歩は必ずしも充分とは言えない。21世紀こそがんば…

「イシューから始めよ」 安宅和人著

良い本に出会うと清々しい気分になる。いかなる分野であっても。 コンサルタントとして働く友人から勧められて一読。評判通りのクオリティ。ざっくり言ってしまえば、「がむしゃらに頑張るのではなく、意義のあるトピックにフォーカスを定めよ。データ集めて…

箱根2日目

2日目はちらりと彫刻の森に寄る。 バーバラ・ヘップワースのこれがとても良かった。とても生命感に溢れてる。 本当に良い。 あとジュリアーノ・ヴァンジの彫刻も素敵だった。ヴァンジ彫刻庭園美術館も行ってみたいな。http://www.vangi-museum.jp/

知者楽水、仁者楽山 - 箱根小旅行

子曰く、「知者と仁者を水と山に喩えてみるならば、知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむと云えようか。知者の動きは流れて止まぬ水の如きものであり、仁者の静かなることはどっしりとした山の如きものである。知者は変化を好んで楽しみがつきることがない。…

ルンバ再び

やっぱりルンバは可愛い。同じエントリになってしまうけどいいのだ。可愛いから。 ルンバを見たときに、いかにも日本の会社が作りそうだなーと思ったけど、実際はiRobotなるアメリカの会社の製品。こちらのサイトにそんな考察があり、なかなか参考になる。ど…

THERMOSの真空断熱タンブラー

このタンブラーが夏に活躍しすぎ。 魔法瓶と同じように真空層をはさむことで、熱伝達をシャットアウト。蓋がなくても、温度はかなり保たれる。これは優れもの。 機能もさることながら、デザインも非常に素晴らしい。無骨で実直な、機能そのままといったデザ…

「図書館はコミュニティ創出の「場」 会員制ライブラリーの挑戦 (ネットワーク時代の図書館情報学)」 小林麻実

アカデミーヒルズ六本木ライブラリーの紹介。こちらのライブラリーを立ち上げた小林さんという方の案内にて。既に有名なんだろうけど、「ブックビジネス2.0 - ウェブ時代の新しい本の生態系」 岡本真、仲俣暁生 (編集) - ideomicsでも触れられていた、図書館…

suicide study

デュルケムの「自殺論」といえば、社会学の古典として、いわゆる必読書とかのリストに入ってたりする。ちゃんと覚えてないけど、プロテスタントの方がカソリックより自殺者の割合が多いなどのデータを引き合いにして、つながりの弱いコミュニティで自殺者が…

SCSM - Social Capital Stock Market

MBA = liberal arts ? - ideomicsの通り、学校の意義がface-to-face interactionとすれば、いかに交流の場をつくるか、いかに人と人とをつなげていくかが「学校の仕事」になる。学校=人脈製造機、議論場というように捉えて。ノンスモーカーなのでいつも喫煙…

MBA = liberal arts ?

こんな議論があった。・医学部はいらない(再論) http://agora-web.jp/archives/1355133.html・教育と学校の本質 医学部はいらないは間違いだ http://agora-web.jp/archives/1355243.html 今の医学教育が良いとも思わないが、反論における「学校の本質」は…

世界報道写真展(東京都写真美術館)に行った

ちょい前だけど、世界報道写真展(東京都写真美術館)に行った。東京都写真美術館 世界報道写真大賞2010 「ビビ・アイシャ」(ジョディ・ビーバー撮影) 写真の速攻性を強く感じた。やっぱりメディアとして強い強度と速さを持っている。むむむ・・・。特に多…

ニコラス・クリスタキス - 肥満は感染する?

2007年にNew England Journal of Medicine*1に衝撃的な論文が掲載された。なんでも、肥満が「感染」するというのだ。論文の著者が書いた「つながり」という一般向けの本もかなり話題になった。 もちろん、肥満がウイルスや細菌のように感染するわけではない…

フィットネスクラブとは医療機関である

認知症予防に唯一エビデンスがあるのは、運動と聞く。議論の余地はたくさんありそうだけど、糖尿病や心臓疾患はじめ色々な慢性病に運動・スポーツが良さそうなのは直観的にコンセンサスが得られるところ。医療を単に病気を治すというマイナスをゼロに戻すだ…

virtual state - 想像の共同体?

フェイスブックは国家を目指している印象なんだけど、どれだけ本気なのか。シェリル・サンドバーグ始め政府系の人材を引き抜いているようだが、たまたま?。 1996年にこんな論文がありましたね(Foreign Affairs)。 The Rise of the Virtual State: Territo…

再読:「ウェブ×ソーシャル×アメリカ――〈全球時代〉の構想力」

トピック的な抽出と雑感 ・クリステンセンはinnovationをevolutionと同様に、自然法則の一種のように捉えている。innovationも環境適応の一種であり、それ自体は良いことでも悪いことでもない。環境は刻々と変わるため、適応戦略も変更が求められることもあ…

Shang Xia - Hermes in China

Home | Shang Xiaエルメスの中国ブランド。いわゆるセカンドラインではなく、別なラインとして考えているらしい。格好いいね。 (Shang Xiaウェブサイトより) 古来、中国は「先進国」であった。歴史の変動で継承されているものはほとんどないかもしれないが…

「茶 利休と今をつなぐ」 千宗屋

茶の湯を思想と作法(技術)の両面で解説してくれる。プラクティスのレベルとフィロソフィーのレベルの両層でわかりやすく、かつ(おそらく)的を得ている。ありそうでなかった、茶の湯の一般向け解説。良い意味で非常に新書らしい新書。 ***以下抜き書き…

socialism, sociomics

<socialism=社交主義、社交資本(ソーシャルキャピタル)を重視する立場> 精神医学の中でこれまでsocial anxiety disorderは社会不安障害と訳されてきたが、最近は社交不安障害と訳す。つまり、socialという言葉は、「社会」より「社交」という訳が相応し…

associationism

「政治」の本質を「討議」と考える。結論を出すためだけではなく、単に話し合うことそのものが大きな効果を持つかもしれない。何も結論が出なかったとしても、話し合ったことで参加者の意識は変容する。「政治」の本質は、その「変容」にこそあるのかもしれ…

「文学のレッスン」 丸谷才一

小説家・批評家丸谷才一が、小説に限らず、エッセイから戯曲、詩歌、ルポまで語る。本書はいわゆる文学といわれるジャンルでほぼ閉じているが、文学=literature=文献として、あらゆる「文献」について語ろうとする広がりを想像して興味深かった。 特に興味…

シンガポールに行ってみたい

日曜ベトナムに出張していた友人とだべる。ベトナムはまだ銀行という機関がしっかり普及しておらず、タンス預金や金での決済が一般的らしい。なので、ここから預金を集めるというのがまず銀行の第1歩だとか。今後日本経済が縮小していくとすると、活路は海外…

クレイグ・ヴェンター(John Craig Venter)と合成生物学

NIHのヒトゲノムプロジェクトに対抗して、セレラ・ジェノミクス(Celera: Celera: Personalizing Disease Management)を率いて民間でのDNAシークエンスを進めたヴェンター。何かと人騒がせな人だけど、2010年には合成生物*1を発表し話題になっている。 彼ら…

愛しのバロック、スペイン階段

小笠原伯爵邸というスペイン風(とされる)建物によく足を運んだせいか、なんとなくスペイン的な文化及びその周辺に興味が出てきた。特にバロック的なもの。ローマにスペイン階段という観光スポットがあるけど、これは数あるスポットの中でも、かなりのお気…

「遺伝子医療革命」 フランシス・コリンズ

ヒトゲノムプロジェクトの総責任者であったフランシス・コリンズが一般向けに書いた本。フランシス・コリンズは現在NIH(アメリカ国立衛生研究所、アメリカの医学研究の総本山)の所長となっており、オフィシャルな力でいったら、最も影響力の強い研究者と言…

「脱「ひとり勝ち」文明論」 清水浩

電気自動車Eliicaの開発者、清水さんの本。 「太陽電池+電気自動車」という社会への「マニフェスト」。 難しい話をせず、ビジョンを語り、多くの人を自らの夢見る方向へと誘うような文章。明快で、明るくオプティミスティック。読んでるだけで楽しくなって…

Dr. Kamiya (Johns-Hopkins Univ.)のメッセージ

日本生物学的精神医学会 若手教育プログラムAtsuchi Kamiya, Ph.D, Johns-Hopkins Univ.*1 のレクチャー。 メモ的に今日聞いた話を ・既にやった仕事のフォローアップワークは大事。出した論文を更にでベロップして次の論文へ。たとえ小さな仕事でも。・共著…

政府批判ととりとめもない雑感

政府も迷走している感あるし、大多数の関心が薄れるにつれ、よりしっかりと監視する必要は増していることは確か。そもそも震災以前からの話だけど、突っ込みどころは満載だろう。しかし、単に政府批判をして他責・他罰で済まさず、ベースとなる社会の改善も…

「超・美術館革命―金沢21世紀美術館の挑戦」 蓑 豊

著者の略歴は http://spysee.jp/%E8%93%91%E8%B1%8A/1315351/参照 金沢21世紀美術館を立ち上げ、動員数という意味で成功に導いたお話。新書という形式に合った、手軽ながら興味深い内容で、個人的にはなかなかのヒット。 著者は骨董商で数年丁稚奉公すること…