ideomics

オブジェクト思考ブロギング

2019-01-01から1年間の記事一覧

法廷モデル

evidence, defense科学の世界でも、法廷モデルっぽい言葉が使われている。科学の仕組みや制度として法廷モデルが使用されているように見える。自然科学の中身そのものとしても、lex/lawという法の言葉が自然の法則にも転用された歴史的な経緯が気になる。 「…

翼ある言葉

人はみな初めに天使からこぼれ落ちて生まれてくる。柔らかく光る肌にその痕跡を残している。その乳香は芳しく、地上のものとは思えない。彼らもやがて毛が生え、血を出し、欲にまみれる。ヒトであることを思い出し、楽園を失う。アダムはイブの血を知り、イ…

アレイオス・パゴス

アイスキュロス『オレステイア』三部作の最後の舞台、アレイオス・パゴスは裁判の場所として法廷演劇の舞台ともなる。実際のアレイオス・パゴスは最高権威の位置づけだったのようだが、『アテナイ人の国制』によると、古拙からソロンまで司法のニュアンスが…

誓約の制約

古の賢者たちは、かつてのローマについてこう伝えている。「エトルリアには技術において、ギリシャには学芸において、ガリアには体格において、カルタゴには商売において劣るが、神々への敬虔さにおいてローマは他の国々のどこにも負けない」と。しかし、ロ…

"la mort de l’homme"

"la mort de l’homme"ある外科医の息子のかけ声が、sapiensを覆うhomoの皮膚にメスを入れる。隠れていたsapiensがhomo=hommeの皮を破る。hommeの皮を被ったsapiensが、その皮を破り外へ出る。 朝起きて鏡を見る。鏡を見て、自らを知る。鏡を見て、自らを識る…

アレクサンドリア図書館

かつてのアレクサンドリア図書館には、ψυχῆς ἰατρείον (psyche - iatreion) と掲げられていたらしい。書物・図書館とは、魂の診療所である、と。 これは、書物にある情報そのものが癒しの機能を持つというよりは、書物に向き合う過程が診療所の診察のように…