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オブジェクト思考ブロギング

2009-01-01から1年間の記事一覧

科学研究手法の「第四のパラダイム」としてのData-intensive Computing

毎度お馴染みFERMATさんの記事から科学研究手法の「第四のパラダイム」としてのData-intensive Computing | JOURNAL | FERMAT ** 脳科学の世界でも、例えばこのAllen Institute (>> Home | Allen Institute for Brain Science)は、脳の各部位で発現し…

「最新脳科学で読み解く 脳のしくみ」 サンドラ・アーモット

最近読んだ一般向け脳科学本の中で一番面白かった本。わりと売れてるみたいな。 内容紹介にある通り、色んなトリビアが載っていて、単純にエンタメとしても面白い。しかも、かなり出自のきちんとした著者なので、(間違いが多少あるかもしれないけれど)内容…

HondaのNew Mobility  「21世紀の乗馬体験!?」

ホンダが開発している新製品の紹介記事http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0912/02/news027.html セグウェイとそんな変わらないかもだけど、なかなか楽しそう。 こういった身体で感じる「乗る」感覚を大事にするところは、バイクメーカーでもあるホンダら…

「JAPAN CAR 飽和した世界のためのデザイン」 原研哉

かつてカルロス・ゴーンは「フランス人はコンセプトを考えるのは得意だが、オペレーションが不得意。日本人はオペレーションは得意だが、コンセプト・メイキングは苦手。この二つの長所を併せれば、補完的な関係になる。」といって、ルノー・日産連合の美点…

立川の昭和記念公園 「花みどり文化センター」

医局のBBQがなぜかこの11月にあり、昭和記念公園へ。BBQ会場へと行く途中に気になる建物(というか建造物?)があったので、しばらく中に入ったり出たりして、ふらふらと探索していた。「花みどり文化センター」いかにも伊東豊雄氏らしい曲線とチュー…

本郷のホームカミングデイに行った

特別フォーラム「新技術が切り拓く日本の未来」というやつを聴講。予想通りリタイヤ後数年以上の高齢者が多かったが、内容は素晴らしかった。小宮山元総長が締めくくりに「生まれて一番良かったシンポジウム」と言ったのは、明らかに誇張だが、一般向けの中…

「住む。」という雑誌

たてもの園でこの雑誌のことが良く思い浮かんだ。 季刊誌 「住む。」 農山漁村文化協会http://www.sumu.jp/ 和系の素材をベースとして、モダニズム的な簡素さと洗練を兼ねたインテリアや小物や食器や建築を提案した雑誌で、民芸的な発想とも近い。生活文化を…

江戸東京たてもの園に行った

季節も変わり出歩きやすい気候になった。夏には暑いという理由で延期していた、江戸東京たてもの園へ。http://tatemonoen.jp/ 江戸〜昭和のノスタルジックな建物を保存&公開している施設で、それなりに名前も知られているものの、行った人というとあまり聞…

「世界を変えた6つの飲み物 - ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史」 トム・スタンデージ

嗜好品な飲み物の歴史を、世界史的な出来事を絡めて語る。いわゆる正統な世界史的知識もしっかり踏まえつつ、個々の飲み物(ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラ)の歴史も詳述されている。読後には、いかに嗜好品的な飲み物が人類に大切であり…

遺伝子組み換えのコストダウンによるベンチャーラッシュ?(The Economist)

Biz

ちょっと前のEconomistに、DNAの組み換え技術のコストダウンが新しいバイオベンチャー熱を生み出すかもしれないという記事があった。 DNAの組み換え技術がオーダー単位で安くなることにより、手軽に生物の遺伝子を「プログラミング」することができるように…

日本橋高島屋のイタリアフェアに行ってきた

先日中目黒を歩いていたら、シチリア陶器の店があったので、ちょいと覗いてみた。ちょうどアマルフィで買った土産の陶器に似たものが欲しかったので、覗いてみたのだが、あいにく似たものはなくお店のおねーさん(客観的にはおばちゃんとも言う)に聞いてみ…

「エルメスの道 (中公文庫―コミック版)」  竹宮 惠子

こんなマンガがあるらしい。エルメス社の新入社員必読とか。これでとりあえず大まかな歴史を知ってくれ、と。しかも、エルメス社が公式に認めているエルメス本は世界でもこれだけとかいう話。 堅いイメージの企業だけど、意外と柔軟な姿勢ですね。冒頭の5代…

まだMJ追悼の冊子がコンビニに置いてありますね・・・

マイケル・ジャクソンをリアルタイムで感じてない人間としては、一歌手の追悼がこんなに長く続いているのはびっくりだ。永眠直後の大げさな追悼はメディアでよくあることだと思って見ていたが、まだコンビニみたいな流通の速いとこでも置いてあるとちょっと…

駒場の民芸館と近代美術館の工芸館に行った

先日民芸館の柳宗悦展と、工芸館の染野夫妻コレクション展に行った。http://www.mingeikan.or.jp/html/exhibitions-events-mingeikan.htmlhttp://www.momat.go.jp/CG/someno/index.html 展示自体は楽しく、心満たされるものであったが、観覧しながらずっと工…

行ってみたいブックカフェ/ブックストア

・Heartland 杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F 03-5310-2520・Le Libraire 台東区根岸4-1-29・una camera livera 中野区中の2-12-5 メゾンリラ101・ボヘミアンズ・ギルド 千代田区神田神保町1-1 木下ビル1階、2階 TEL:03-3294-3300 FAX:03-3294-3330 http:/…

子供の選挙権

選挙権をもち始める年齢についての議論はあっても、子供そのものが参政する権利を持つか否かという議論は少ない。民主国家において、参政権が基本的人権だとするならば、子供はある意味「人間以下」の存在ということだろうか。 小さな子供が選挙に判断を行う…

一票の格差をなくし、日本を民主主義国家に変える「簡単な方法」??

都会に住む人なら誰もが1票の格差に憤りを感じているに違いない。是正したいと思いつつも、候補が焦点にしてくれることも少ないし、どうすればいいのか・・・というところで、この記事http://globe.asahi.com/meetsjapan/090525/01_01.html最高裁の違憲立法…

「産業人の未来」 ピーター・ドラッカー 

(2007年10月7日の再掲) 先日ドラッカーの「産業人の未来」(1942年)を読み終わりました。「社会における人々の位置づけと役割」、「(社会で中心的な)権力の正統性」を切り口に、歴史を振り返りながら(特に全体主義批判を通して)、産業資本主義社会に…

村上春樹についての少々のメモ

1Q84を読みたい。今までちゃあんと通読したのは3作品程しかないし、そこまでファンでもないのだが、この作品は妙に気になる。おそらく、今までよりも実社会との接続が多いような気がするからだろう。 昔はデタッチメントを代表する作家とされていたが、オー…

「ドラッカー20世紀を生きて―私の履歴書」 ピーター・ドラッカー

日経新聞の「私の履歴書」から編集した本。彼はなかなか自分のことを記そうとしないタイプの人なので、伝記的な作品はこれまでほぼ皆無だった。なので、彼の思想とか考え方を、彼自身の人生と引きつけて考える際、この伝記的な資料は、短いながらも貴重と言…

「新しい資本主義」 原丈人

全体として素晴らしいが、特に感銘を受けたのは、彼がビジョンを持ちながら、投資をしていく戦略を描いた部分。 コンピュータはその名前通りcomputation(計算)をする機械である。したがって、ウェブやメールといったコミュニケーションに最適なわけではな…

Foreign Policy/Prospect list of top public intellectuals

英語圏のインテリ向け雑誌が選ぶ、現代の影響力ある知識人リスト(100人)2008年版は http://www.foreignpolicy.com/story/cms.php?story_id=4314 2005年版は http://www.infoplease.com/spot/topintellectuals.html という感じ。 2008年版にはジャーナリス…

「知識人とは何か」 エドワード・サイード

これからの知識人を支えるものは、アマチュアリズムであるという議論が印象的だった。 ミシェル・フーコーが「これからの知識人は、全体を見通す立場に立てることはないだろう。細分化された専門家達にとって代わられる。」といった趣旨の発言をしていたが、…

古都ニューヨーク

古くからのニューヨーカーは、クリスマス・プレゼントの本を買うとき、アマゾンではなく地元の本屋で買うようにしている。そちらの方が地元の経済が潤っていい・・・とある記事の中で、この一節を通りがかったとき、私は軽いショックを覚えた。 私が幼かった…

The New York Timesの危機

マスメディア(新聞、ラジオ、TV、雑誌)の危機が叫ばれて久しい。ウェブによる侵食、広告の減少などで多くの媒体が青息吐息。http://www.economist.com/daily/columns/businessview/displaystory.cfm?story_id=14072274 新聞の中の新聞と呼ばれるThe New …

Bianchi Pista

鉄(クロモリ)製のビアンキのピストが欲しくてたまらない。 ビアンキは現存する最古の自転車メーカーらしく(1885年創業)、ギアのなかった当時の自転車に一番近いのが、このピストにあたるそうな。歴史あるものには弱い上に、こういった"スタンダード"な顔…

「アースダイバー」 中沢新一

地形によって人の生活は変わる。かなり文明の進んだ土地でも、地形によって培われた太古からの文化は容易には変わらない。東京も然り。東京には色んな街があって、その違いがとても楽しいけれど、地形が違いを生んでいるといえなくもない。 アースダイバーは…

「建築家 安藤忠雄」 安藤忠雄

極めてスタンダードな安藤忠雄入門。ある程度彼について知っている人も、改めて通史的に見ることができるという意味で、何かしら新しく得るものがある。 作品と人生を通時的に見ると、ひたすらに「スタンダードさ」が浮き上がってくる気がする。題名に「建築…

「センチメンタルな旅・冬の旅」 荒木経惟

実家の黒柴が倒れたときの一番後悔は、彼の写真をもっと撮っておけばよかったという後悔。思い出は写真に撮らない方が本物になるといったロマン主義もあるようだけれど、何にせよ残せるものは残せるにこしたことはない。人間の記憶はそんなによくできたもん…

三島由紀夫の往生際

1970年あたりの出来事や思潮を、ブラウン運動さながらにくるくる回っている自分に、ふとよぎった映像。 医者として考えざるをえない課題に、死というイベントとどう向き合うかというのがある。過剰なまでに死なるイベントに意味をもたらす のはあまり賛成で…