ideomics

オブジェクト思考ブロギング

2010-01-01から1年間の記事一覧

固定資産税

待ち合わせまでに時間があって、手持ち無沙汰なとき、僕は本屋で立ち読みをすることが多い。それも、ベストセラー系の新書とか、単行本。雑誌+αくらいな位置づけで。 先日は大前研一・柳井正の「この国を出よ」を読んでみた。というか、拾い読みをした。個…

自動車は正義か?

通勤する際に、大きな道路を横切ることが多い。朝の時間だから、車の通勤者も結構見る。しかし、一人の移動のために、ずいぶんと空間が使われているものだなあ。 ミニバンに通勤者が一人で乗って、細い道を我が物顔でクラクション鳴らしてきたりする。きっと…

「第4世代の大学」論

論文の抄読界で、ひさしぶりに大学に行った。古い建物にどんよりとした空気だけれど、なぜか居心地が良い。やはり自分の居場所は、長い目で見たら大学といった施設なのだと思う。 論文の抄読会では、その論文に関してディスカッションするのだけれど、上の先…

(再掲)「課題先進国 日本」 小宮山宏

(2008年10月05日の記録を再掲)最近は救急科を回っているので、休日や夜にまとまった時間がとれる。おかげさまで、本を読んだり映画を見たりする時間が前より確保できている。先日は、現東大総長の小宮山さんの本を読んでみた。2007年発行の「課題先進国 日…

「感覚をデザインする」…空調アートという可能性

そろそろ家の加湿器を出動させようと思う。ただ水を蒸気にして散布するだけの単純な機械だが、それだけで急に過ごしやすくなる。吹き上がる蒸気を見る。蒸気をささやかに感じる。なかなかのインスタレーション。 だいぶ昔になるが、ある人との雑談を思い出す…

マチス:絵画の脱芸術化

アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真集"Inner Silence"を時折開く*1。撮影された人々は基本的カルティエ=ブレッソンのお眼鏡に適った人なのだろうけれど、基本的には有名人なので、親密さや個人的な感情というのは伝わりにくい。しかし、中には個人的な親…

a new kind of 参議院

少し前の話になるが、参議院の一票の格差に関して、東京高裁が違憲との判断を示した裁判があった。 もともと参議院自体の存在価値については、多くの人が大変疑問で、色々な意見があると思うが、個人的には、一院制にまとめるよりも、何らかの建設的な形で二…

クローズアップ現代を観た

先日ひさしぶりにTVを観た。クローズアップ現代。TVなる文明の機器から遠ざかっていた自分には、なかなか衝撃的だった。なんというクオリティ。構成、内容、話し方・・どれも素敵すぎだ。 マクルーハンが著書(「メディアの法則」だったかな)で、TVを擁護し…

サイボーグ外科

車椅子のような機械的動力を使わない器械だけでなく、機械的動力を使った機械でも「介護」分野への応用が進んでいる。有名なところでは、筑波大学の山海教授*1のHALといったところだろう。 HALなんかは、まさにサイボーグといった趣で、というかサイボーグと…

車椅子:マン・マシンの一体感

病院からの帰り道。後ろから小さな車が颯爽と追い抜いて走り去っていった。車椅子だった。ちょっと危ないなと思いながら、その後姿を頼もしく思いながら眺めていた。車椅子は意外と速い。スポーツ自転車には適わないが、ママチャリより速く動いていく人もい…

藤村龍至氏

鉄道デベロッパー - ideomicsの文脈において、藤村龍至さんは大変興味深い建築家だ。 彼の中心となる主張は、「批判的工学主義」というスローガンで表される。 ここで、工学主義というのは、社会工学(社会的/経済的な情報などから必要とする要求を満たす解…

鉄道デベロッパー

今週末は新潟で当直。いつも大宮駅を経由して新幹線に乗る。毎度思うのは、駅ビルって、ほんと活気が溢れてるなってこと。百貨店が衰退傾向にある中、駅ビルの売り上げは伸びているとか。まあ利便性を考えると、当たり前で、特に驚くことはないのだが。 最近…

スッチーという伝統芸能

今日は羽田の国際線再就航初日らしい。少し前になるが、福岡県の学会に行くのに、羽田の国内線を利用したけれど、なかなか大きな国際線ターミナルが見えたなあ。 あまりにひさしぶりの国内線(JAL)だったが、スッチー*1の礼節には舌を巻いてしまった。ビジ…

リンク:「ウェブ時代のジャーナリストの育成に動き始めるアメリカ」

ウェブ時代のジャーナリストの育成に動き始めるアメリカ | JOURNAL | FERMAT なかなか興味深い記事。 ニューメディア(ウェブジャーナリズム)とオールドメディアの対立のごたごたから、そろそろ新しい建設的な方向性が見えてきたみたいですね。

現代建築家コンセプトシリーズ

簡素な体裁ながらも、気持ちの良いデザインと文章。晴れた秋の休日に、微風を楽しみつつくつろぎながら読むには最適な本。 シリーズの中では、藤本壮介氏とアトリエ・ワンのものが良かった。内容もさることながら、特に「コンセプト」というものをしっかり提…

家電量販店

先日シェーバーの替え刃を買いに、ヨドバシカメラに行った。最近自分の持ち物のメンテナンスに楽しみを覚えるようになった。まだ面倒と思うこともしばしばだが、多少は大人の階段を登れているのかもしれない。 しかし、ひさしぶりに家電量販店に行くと、なに…

カポディモンテ展雑感

カポディモンテ展に飾られた「パルミジャニーノ《貴婦人の肖像(アンテア)》」。館長曰く、「ここ(カポディモンテ美術館)の看板娘」とのことだが、なるほど一際存在感がある。 (パルミジャニーノ《貴婦人の肖像(アンテア)》) 特に印象的だったのが、…

21_21 DESIGN SIGHT "POST FOSSIL"

先週末友人と21_21 DESIGN SIGHTの企画展"POST FOSSIL"に。21_21 DESIGN SIGHT リー・エデルコートなるオランダのディレクター/キュレーターが、POST FOSSIL=化石燃料後、というコンセプトでプロダクト/アート作品をセレクトし、安藤忠雄のコンクリート+鉄…

丸の内のエドワール・マネ

三菱一号館美術館という名の施設がオープンし、その第1号イベントとして、マネ展が企画された。丸の内は現在東京で最も気持ちのいい場所のひとつだと思われるが、行く度に魅力が増しているように感じる。 今回は、昔のレンガ造りの洋風建築を復古した建物を…

twitter media

ちょっと古いけどツイッターでメディアを作る= Huffington Postの場合 | TechWave ニュースサイトの代替にはならないけれど、「世論」を可視化しうるってのはすごいわ。大げさに言うと、「投票」以外に、民主政治へのカジュアルな参加手段ができたってことか…

最近定期的に訪問しているブログリスト

FERMAT - Communications Visionary -マガジン航[kɔː]TechWave |土居義岳のリハビリ建築ブログ勝手にメディア社会論 - Yahoo!ブログTechCrunchウォールストリート日記http://www.ngs-forum.jp/rblog/index.htmlI lost tomorrowWIRED.jp メディア系によりすぎ…

車のスケール、人のスケール

自動車が街に入り込むと、どうしても自動車のスケールで様々なものが構成されていき、人のスケールからすると粗大で荒っぽく、インパクト強すぎ目立ちすぎになる。自動車で走っているところから見る看板を冷静に眺めてみると、どう考えても巨人用だ。こうい…

横浜

先日ひさしぶりに横浜へ。桜木町に降りると、3台のバイクが轟音を鳴らしながら、駅前の大通りを過ぎ去っていった。しばらく市街地を訪れる機会がなかったけれど、このバイクの音はたまたまなのか、それとも横浜の衰退を兆しているのか・・・ふと考えてしま…

政治家と官僚

現政権になってから、政治家と官僚の関係がさかんに口にされることが多い。青春の一時期官僚養成校へ身を浸し、官の友人のモチベーションやモラルの高さに敬服する身としては、官僚の肩を若干持ちたくなってしまうが、それを抜きにしても、政治家が官僚をデ…

ガバメント2.0?

ちょっと前くらいから民主党の機能不全ということが至るところで言われている。民主党が政権を取ったときから、既にこういった話が至るところでされていたので、誰も驚きもしないけれど、やっぱり悲しいものがある。民主党がどうこう、というより、政治への…

ゴキブリの軍事利用?

ゴキブリの軍事利用?ゴキブリを軍事利用:米軍の計画 « WIRED.jpこりゃ恐ろしい世の中だわ。

「だまされないための年金・介護・医療入門」 鈴木亘

アマゾンの秀逸なレビューにもあるとおり、「現行の賦課方式を清算して積立方式へ再移行せよという、世代間の不公平および経済的効率性に重点をおいた社会保障改革論」(そのまま引用、本書の問題点もレビューが参考になる) 賦課方式*1では、当然ながら現在…

大文字の○○という超越概念

土居義岳のリハビリ建築ブログより『読んでいない本について堂々と語る方法』: 土居義岳のリハビリ建築ブログ つまり本は、目の前の一冊一冊の本でもある。しかし古今東西のあらゆる本が集合したその総体でもある。目の前の一冊は、その総体のある一部であり…

家庭画報

最近よく家庭画報をパラパラめくっている。家庭といいつつも、もはや完全にスノッブな感じであるが、見てて読んでてなかなか楽しい。 日本の主婦文化というのはなかなか興味深いものである。ほとんど消費を旨とし、生産が主眼になることはないが、そこで繰り…

"After America" ポール・スタロビン

アメリカのプレゼンス低下に伴い、色々なアメリカ本が出されているが、これはユダヤ系東海岸アメリカ人ジャーナリストが書いた、直球中の直球。東海岸で育ち、アメリカらしい雑誌社で働き、という人が書いたもの。移民系であるファリード・ザカリアの「アメ…