ideomics

オブジェクト思考ブロギング

メモ

ジャーナリズムの銀河系

ギリシャ人20人と話しました ギリシャ人20人と話しました 続き だいぶ前の記事。自分でも理由はよくわからないけど、インタビュワーになんか感銘を受けた。ジャーナリズムって何だろうと考えていたところで、この「インタビュー」ってもののの存在に改めて気…

未完の宗教革命

瀧本哲史さん(@ttakimoto)による「いじめ」が起こった後の対処 - Togetterまとめ「いじめ」という言葉がよく使われるけど、瀧本さんのこの議論は同意で、better-definedな言葉で、行為自体をもっと直接的に表現・評価した方が良いと思う。法的な対処は細か…

ジャーナリズムとアカデミズム

藤原帰一先生:"大学の役割 - 「まだ見えぬもの」を考える" 大学の役割(藤原帰一)/コラム/東京大学政策ビジョン研究センター 藤原先生の、いい意味でジャーナリスティックともアカデミックとも言い難い時事評論はとても好きだし、共感できる気がするけど、む…

human-centered design

IDEOの言うhuman-centered designというのがなんとなく腑に落ちたようなそうでないような。IDEOの本でよく「文化人類学のように」とよく言われているのも。 Human-Centered Design Toolkit | IDEO 機能中心/物中心と主観中心/人間中心。物を見てデザインする…

東京大学神経科学部附属保育園:教育学は自然科学か?

学問は進歩したと言うなれど、未だ神学論争の冷めやらぬ領域はあるもので、そこでは宗教的情熱とノーエビデンスを持って戦う猛者たちに溢れている。多くの戦いは調停することはできず、異端審問と敵か味方の二元論が繰り返される。お察しの通り、教育、特に…

『大学とは何か』 吉見俊哉

良くも悪くも記述的なので、「読ませる」タイプのエンタメ性はないが、簡潔で情報量が多い。大学の歴史を概観するには、非常に便利。 大学というと、12世紀前後から連綿と続いているような振りして歴史的な正統性をブランディングしているけど、16世紀〜近代…

愛情貯金

少子化問題その根源を問う(第1回) http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2012/05/post-428.php 今まであまり聞かなかった論点だけど、確かにど真ん中かもしれん。さすが冷泉さん。 ******************************** 子供…

「医療を基幹産業にする、という発想」?

少し前のちきりん氏のエントリがちょっと話題になっていた。 医療を基幹産業にする、という発想 - Chikirinの日記 Y氏*1の話では、北原先生は、ハーバードビジネススクール(HBS)のヘルツリンガー著『医療サービス市場の勝者―米国の医療サービス変革に学ぶ…

東大の強み?

世界の大学の中でも、工学部のある有名総合大学は数少ない。工学蔑視で工科大学みたいな形で仲間外れにされる。ぱっと思い付くのはスタンフォードや東京大学くらい。とすると、東京大学が独自のポジションを目指すなら、工学部と総合大学的な学科の共同作業…

ウッド・テクノロジー

今日ひやかしにマンション見学行ったら、朝日ウッドテックなる会社を知った。 http://www.woodtec.co.jp/ マンションのフローリングにはよく使われている木の加工会社らしい。紹介されたのは、ワックスが要らないマット仕様の天然木フローリング。妙にプラス…

西田先生講演:思春期のメンタルヘルスと自殺予防

3月の統合失調症学会に参加した。ランチョンセミナーの西田淳志先生(東京都精神医学研究所)の話は、めちゃ興味深かった。 統合失調症は発症から治療までの期間が長ければ長いほど、治療に反応しにくくなるし、その後の経過が悪くなることが知られていて、…

生き物(種)としてのrobustness

不条理なことや自然に打ち負けることも多多あった昔はたぶん、死んだらその分産んでいくという輪廻的とも言えるサイクルで昇華されていったのかもしれない。ある総体としてのヒトはそうやって続いてきた。 ともふと、思った。 死んだらその分産んでいく。種…

エリック・シュミット先生はどこへ行った?

グーグルが迷走してる中、エリック・シュミットは何をしているんだろうと最近とみに思うのだが、考えてみればシュミットにとっては、グーグルは理想(Network is Computer)をかなえるひとつの経路としてで、そこまで愛着はないのかもしれない。 Fermat:"Eri…

世界の50%を占めるマイノリティ

フェミニズムでは、男女の違いを「セックス(生物学的な性差)かジェンダーか(社会的に構築された性差)」といった軸で議論することが多いけれど、多くは不毛な論争に終わってしまうような印象があります。「社会的な構築」というのは、普通に生きている以…

Books x Exchange = ??

本のストレージサービスで、http://my-shelf.jp/というのがあるらしい。本の置き場は困っているので、まったく惹かれないわけではないが、でも本を貯め込むんじゃなくて、みんなに流通させた方が楽しいし、他の人もハッピー。お金と同様に、ストックよりフロ…

「ポスト蔦谷書店」の書店の形

先日代官山の蔦谷書店に行ってみた。 http://tsite.jp/daikanyama/store-service/tsutaya.html 評判どおり心地よい空間で、もうちょいアクセスが良ければ頻繁にふらっと立ち寄りたくなる場所。書店ビジネスが瀕死といった話もあるけど、こういった嗜好性を高…

ジャーナリズムの構造化

ソーシャルメディアがもたらす、科学報道の変化とは!? « WIRED.jpこのサイエンス・メディア・センターってすごい大事そう。 とはいえ、 約3世紀前、啓蒙思想と印刷技術発達の落とし子として、科学もジャーナリズムも同じ時期に発生しています。ところが、科…

"こんまりずむ"と"あんち・こんまりずむ"の止揚

先日こんまり(近藤麻理恵『人生がときめく 片づけの魔法』)の話をしてたら、友人からは意外と不評だった。ひとつは建築をやってる友人からの言葉で、「古い発想だよね」というもの。確かに、必要なものだけに合理化していくという発想は、いかにもモダンで…

"こんまりずむ"とデザイン思考

こんまり(近藤麻理恵)の『人生がときめく 片づけの魔法』を参考にして、年末も多少の片付けをしつつ、要らなさそうなものを捨てていたが、「モノの配置」が「思考/嗜好/志向の配置」とリンクしている感じに改めて感じ入った。 『人生がときめく 片づけの魔…

Association Organizer = Associator

マーク・ザッカーバーグは1984年に生まれた。周りの1984年生まれには興味深い動きがある*1。これは自分の周りだけかもしれないけど。例えば@seihrd 氏の医療360°*2, @madryo氏のワークライフコンフリクト*3。いわゆる起業とは違う新しい形が芽吹いているよう…

「決済手段」と家族構造

モノであれ、ヒトであれ、情報であれ、権利であれ、何かを手に入れるための手段を「決済手段」と定義してみる。様々な決済手段があるが、古代では暴力が主軸であり、現代ではお金が主軸である。アイドルやら人気ある人であれば、プレゼントとして頂くという…

お金と情報と社交資本

医療や法律、金融サービスなど情報の非対称性が顕著な高度サービス業。定義どおり、情報が著しく非対称であるとき、情報やサービスの正しさを判定することは困難だ。その場合、結局サービスを受けるかどうかは、最終的には信頼が鍵になる。というのも、自分…

近代国家の先?:virtual state?

国家とは、「武力」という決済方法で、土地を配分する仕組みだった。現代でも武力をベースにした国家の力はとても大きいが、その姿は変わってきている。国民国家(nation state)という枠組みは強固に残るだろうけど、変わる部分もある。 よく言われる可能性…

資本主義の先?:次の位階秩序/socialism?

資本主義の先?:資本主義の終焉? - ideomicsの続き ***新興国が伸び続ける限り、資本主義的な思考は続くと思われるが、先進国内の状況や、かなり先の世界の形を考えるにあたって、さしあたり、この辺りの議論が参考になりそう。 世界は三層構造でできて…

資本主義の先?:資本主義の終焉?

20世紀後半、先進国では経営コンサルティング・投資銀行といった仕事が多いに人気だった。おそらく今も人気だろう。経営や投資といった「資本家」の仕事が、徐々に「労働者」(サラリーマン)の仕事になる。資本主義の初期には、資本家や経営者というのは「…

資本主義の先?:サイバー空間・サイバー海賊・サイバー軍

『超マクロ展望 世界経済の真実』 水野和夫・萱野稔人 - ideomicsを受けて ** 資本主義内において、ヘゲモニーが「陸→海→空」と移動してきたならば、その次の空間は、宇宙空間ないしサイバー空間だろうか。宇宙空間の覇権はさほど現実的ではないけど、サイ…

情報=モノ: GUIあるいはオブジェとしての情報

情報=バーチャル(仮想)というが。本当だろうか。情報や言葉はvirtual=not realのものであろうか。 情報も結局は何らかの物質的な形をしていなければ存在できない。ただ可変性が高いというだけで。人間の頭の中では、情報を抽象的な非物質的なものとして考…

言葉=オブジェ:マンガの中では言葉がモノとして物質化している

最近特に言葉がモノとして見えるようになってきた。あたかも空中に言葉がモノとして現出するような。ちょうどマンガの吹き出しや擬声語のように。マンガの特徴のひとつとして、言葉=文字が絵と併存して、あたかも言葉もオブジェとして絵の一部として収まっ…

social IQ / sociality quotient

社交性という言葉があるけど、実際どうやって測定するのかって考えると難しい。ソーシャルキャピタルは人生を送る上でそれなりに重要になってくると思うけど、それを蓄積する能力competencyはどうやって測るかと考えるとうまい方法はあんまりない。知識や情…

コルビュジェ2.0

住宅とは住むための「コンピュータ」である。 - コルビュジェ2.0 (建築をめざしてver2.0より) 「住宅とは住むための機械である」というマニフェストから80年以上が経ち、その間モダニズムを超えようとする運動や概念が提出されてきた。建築に機能主義と機能…