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オブジェクト思考ブロギング

台場からのメトロポリス・トーキョー

台場に一泊したら、レインボーブリッヂを挟んだ湾岸の夜景が綺麗で、思いの外良かった。嗚呼メトロポリス・トーキョーって感じ。色々言われる都市だけど、景色も悪くない。実際外国からの観光客もかなり多かった。



鹿島建設ウェブサイトより)


2020年の東京オリンピック開催が決まった後というのも含めて、改めて台場の建物・・・フジテレビ本社ビルやテレコムセンターとか・・・を見ると、メガ・ストラクチャーとも言いたくなるようなメカニカルな表現の建造物がかえって新鮮。実物大ガンダムの収まりも良い。



WSJウェブサイトより*1


ハディド氏の新国立競技場プランの絵を初めて見たときは、これ首都高じゃんとネガティブに思ったけど、1964年の新幹線→2020年のリニアというUPDATEも含めて、メガストラクチャー的なものをUPDATEしていくのもメトロポリス・トーキョーらしいあり方なのかもしれないとは思った*2。首都高の疑似的なUPDATEとしての、新国立競技場


欧州大陸の歴史ある都のようにヒューマン・スケール(ものさし/目盛り)でできている都市であれば、ヒューマン・スケールな「建築」になるのだろうけど、自動車を前提にしたような車のスケールの要素が強いメトロポリスでは、建築というより「土木」に近い発想がフィットするのかも*3。といっても、土木的なデカさだけではなくメカニカルな緻密を持った建造物。いっそ土木を洗練されたものにする方が、メトロポリスの建造物にはふさわしく建築家の場所を土木家がreplaceしていく方向もあるのかも。水道や電線、高架といったインフラを地下化して隠していくのではなく、表面に顕しながら、メトロポリス的な構造物にデザインし直すことは可能だろうか。ポンピドゥー・センターとかはちょっと雛形になるかしら。あるいはローマの水道橋。


フジテレビ本社ビルや首都高のように、単純なデカさだけではなくメカニカルな緻密さを持ったメガ・ストラクチャーって、良くも悪くも他にあんまりなさそうだし、丹下健三氏のような感性も歴史全体で見ると貴重なのかも。新宿の東京都庁にしても、内部空間はともかくとして、メトロポリスの中の構築物としては非常に秀逸なんじゃないか。首都高含めメガロポリス的な構築物に、色々な(昔の)海外の映画監督が興味持つのもわかる気がしてきた。64年前後の達成やその時代前後の想像力は、メトロポリス・トーキョーという単位(限定)では大事にしていくべきものという気は若干した。いわば都市のgenesisに近いものとして。