ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

エビデンス・ベースト・フェミニズム?

http://blog.livedoor.jp/white_wife/archives/22081790.html

こういう観点から考えると、育児をやったママたちっていうのは、実家に完全に丸投げしていない限り、かなりの確率でリーダーシップ経験を持っているわけで、伊賀さん的にいう「採用基準」をクリアしてる。母たちの力って絶対もっと社会に有効な形で使えるはずだよなぁああと思う。

確かに、自分は置いておいても、妻の育児マネジメントを見つつ、育児に関わることによって身につくソフトスキルは結構あるのではないかと感じる。専門知識みたいなハードスキルは確かに身につかないけど、マルチタスキング、タイムマネジメントやリーダーシップ、時間効率の追求みたいなソフトスキルは結構充実する経験だと思う。交渉や折衝みたいなことも多いので、その経験も積んでしまう。あと、忍耐強さも身に付きやすい。


育児=無職。という考え方が一般的で、職歴欄に「育児」とか書くことはほとんどないと思うけど、ざっと見渡して、多くのいわゆる「仕事」が、これ以上の意義や訓練的価値を持っているとは簡単には言い切れない。社会的な意義や実際の大変さから考えると、育児が職歴欄になくて、必ずしもより意義が高いとは言いにくい仕事がラインナップされているのは不思議な現象だ。


このあたりのスキルが実際に評価に値するものなのか、評価できるものだとしたら、市場価値はつくのだろうかというのは気になる点だ。あるいは、ポテンシャルがあるという段階だとしたら、どう評価、市場価値まで持っていくことができるのか。


きっと色々な方法があるのだろうけど、やはり端的には、育児経験者が成果を出していくしかないだろう。個々別々で成果出していても、はっきりとした形あるインパクトにはならないなら、できれば集合的に。育児並行者のためのリクルート社みたいなのがあって、社内・人材紹介・派遣などのスキームごとに成果出していけたら良いのだろうか。できれば/あるいは、堅い文献的なデータも残して。


「在宅勤務者は生産性が高い」:研究結果 « WIRED.jp
は在宅勤務の有用性をデータを通して示しているみたいだけれど、こういった感じでデータが残せれば、影響がじわじわ広がったりしないだろうか。


フェミニズムについてはほとんど知識もないが、ウィキペディアによると、どうやら第一波、第二波、第三波とか、リベラル・フェミニズムマルクス主義フェミニズム、ラディカル・フェミニズム、ポスト・フェミニズムといった感じで分ける考え方があるらしい。政治の世界での権利を語るには、理論的な話で、権利論やべき論などを重ねていくのが王道だと思うが、最近議論になりやすいビジネス・会社の現場ではどうだろう。


という意味で、個人的には、

おそらく男性が読んで納得してくれるには、育児本ではなくビジネスの本で、かつ社会一般でそれなりに評価されている本であって、それを妻がビジネス言語で育児に応用させて語ることが重要。

という部分が一番面白かった。


というのも、現段階では、みんな頭の中ではある程度「べき論」を理解していても、それを実行に移すところにボトルネックがあると思うから。理論そのものより、いかに「情報のデリバリー」を上手くやっていくかが、力の入れどころと思ったりもする。理論書は読みにくいことが多く、その学問にコミットしている人以外に伝えるには、あまり適したフォーマットではないかもしれない。


じゃあインタフェースをどう作るか。↑に従えば、ビジネス本・経営学のフォーマットに乗せるのが戦略的に有効かもしれない。更に言うと、今後10年くらいで経営の中心に座る40〜50前後の方方に刺さるフォーマットにする必要がある。ハーバード・ビジネススクールとかマッキンゼーといったキーワードは、(反発を受けつつも)ブランドとして強いだろうか。実際、リンクの例では、伊賀さんの『採用基準』が刺さったとされているみたいだが。


も、若年者向けというターゲットは違いこそすれ、テイストに近いものがあるかも。


かつ、これから10年くらいの長期計画を立てるとすると、経営学のフォーマットの推移を織り込む必要があるかもしれない。

MBAが知らない最先端の経営学:日経ビジネスオンライン

『世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア』

の入山先生に従って、日本の経営学も、徐々に実証に寄っていくとしたら、この変化もある程度折り込んだ方が良いかもしれない。


たとえば、
Evidence for a Collective Intelligence Factor in the Performance of Human Groups
みたいに、グループとしての「知性」(collective intelligence)に関しては、グループ内に女性がいた方が高くなる傾向があるとか。あるいは、
世界の50%を占めるマイノリティ - ideomics
みたいな感じで。経営学的な文脈に、女性活用とか育児経験の有無による有効性みたいなデータを乗せることができたら、それなりにインパクトは出たりしないだろうか*1。言うなれば、(詩的センスはまったくないいかにもな言葉だけど)エビデンス・ベースト・フェミニズムとか、データ・フェミニズムとか、あるいは第四波と言ってみたりして*2。てか、ちょっと検索すると既にそういった記事がありますけれど。

Bloggerとか


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参考:
瀧本哲史「女性リーダーが成功する秘訣」 | 新世代リーダーの条件 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

昔、著名投資家のジム・ロジャースに、何にでも投資できるとして、今後いちばん値上がりするのは何かと聞いたことがあり、彼は「アジアの女性」と答えた。

*1:もちろん、データや研究で社会が変化するのを期待するのはナイーブ過ぎるところもあるだろうが、とりあえずひとつの方向として

*2:そんな気軽に言うなと怒られそうだけど・・・