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ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

車椅子:マン・マシンの一体感

病院からの帰り道。後ろから小さな車が颯爽と追い抜いて走り去っていった。車椅子だった。ちょっと危ないなと思いながら、その後姿を頼もしく思いながら眺めていた。車椅子は意外と速い。スポーツ自転車には適わないが、ママチャリより速く動いていく人もいる。歩行者くらいなら、さーっと追い抜いていく。


一昨年働いていた職場の同僚に影響されて自転車乗るようになったのだが、自転車に乗るようになってから、2輪車という意味で、車椅子にも多少の興味と共感が生まれたように思う。思えば、なかなかよくできたマシンである。自転車はある意味遊興であるが、車椅子は必需品。使い込んだ人と車のなじみの度合いは桁違いで、前述の颯爽とした彼女も、マン・マシンの一体感や他の追随を許さない。マーダーボールや車椅子のレースにしても、マン・マシンの一体感が伝わってくる。


ここまで身体への必需品になると、道具と言うべきか、身体の一部というべきか境界が曖昧である。卑近なところで言えば、眼鏡もそうであるが、こういった身体に密着する機械は、身体の一部と言っても、言い過ぎではない。


先日友人達の集まりで、歩行器*1の話題が出たが、このあたりの「介護用品」と言われている分野は、一見ローテクに見えながら、色んな智恵がありそうで、意外とハイテクな可能性がある。例えば、自転車にしても、一見ローテクな器械であるが、煮詰めれば細かな技術が必要だったり(例えばギアのかみ合わせのニュアンスなど)するが、そういった技術は「介護用品」にも転用可能であろうと思う。


車椅子に代表されるようなマン・マシンの一体感と、細かな技術が出会ったならば、それは最早「ゆるやかなサイボーグ」へのポジティブな道と言えるかもしれない。介護というあまり響きが格好良くはない分野だけれど、発展の余地やイノベーションの余地はかなり眠っているのではと思う。もっと工学系の人材やデザイナーがこの分野に流れ込んできたら、今の「介護用品」とは違って、もっとサイバーな「サイボーグ」的な文脈、ハイテクの文脈へと変容して、更にイノベーションが進むのではないかと期待できる。シマノが自転車のギアで世界シェアを握ったように、日本のメーカーの活路にもなればと願ってしまう*2

*1:歩行器 - Wikipedia

*2:また聞きだが、トヨタが介護関係の研究開発をしているとか、してないとか。知っている人いたら教えてください。