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ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

メンタルヘルスと産業医と経営学


都市と農業とメンタルヘルス - ideomics


最近都市生活、中でも就労環境によるメンタルヘルスへの影響にちょっと興味がある。例えば、ビル内の勤務が続くことによって、日光による生物時計の調整が異常を来たし、メンタルヘルスに影響を与えるとすると、朝の日光照射を十分することによって、何かしら良い効果が望めないか。


生産性がはっきりとしやすい職種で、朝日光リフレッシュ群と、通常リフレッシュ群と、コントロール群に分けて、三ヶ月くらいRCT(Randomized Controlled Trial)したら、生産性の差が出てきたりするだろうか。睡眠状況や主観的なストレス度合いといったメンタルヘルス系の指標を二次的なアウトカムとして。一旦「病気モデル」から離れて、一般人口をターゲットにしてみる*1。もし有用性があるようなら、職場のビルの屋上に日光サロンなんか設けてみてもいいのかもしれない。楽しそうだしね。てか、効果なくても設けておくれ。


まったく産業医としての経験もない上に、産業医学をほとんど知らないので、あくまでも想像でしかないけれど、産業衛生を考える際に、何かしらのエビデンスを作る際には、もしかしたらヘルス系の指標は「二次的なアウトカム」として、生産性とか経営学的な指標を「一次的なアウトカム」にした方が良いのかもしれないと思ったりもする*2。というのも、最終的には経営者に響かないと、実行まで移せないだろうから。多くの経営者が、健康指標をまったく気にしないということはないだろうけど、やはり最初に気になるのは、業績につながるような面だろう。そこからアピールできた方が、結果的には早道になるような気がする(あくまでも気がするだけ)。


例えば、
Randomized Government Safety Inspections Reduce Worker Injuries with No Detectable Job Loss
は政府による安全管理監査の有用性を示すと同時に、生産性などに悪影響がないこともデータにしている。このあたりの「業績面」への配慮が、産業衛生のエビデンスを作る際に必要なプロトコルなのかもしれない*3


更に踏み込むなら、こういうエビデンスも、Academy of Management Journal (AMJ)とまではいかなくても、経営学の権威あるジャーナルをターゲットに狙ってみるというのもありなのかもしれない。生産性をprimary outcomeにして、健康系の指標をsecondary outcomeにする。経営者に響くような情報のデリバリーで*4


というのも、自分の中で勝手に、

経済学:経営学≒理論物理学:生物学

といったアナロジーで捉えていて、(迷惑千万だろうが)経営学になんとなくシンパシーを感じているところもあるもので。20世紀の経済学が、理論的な形の洗練を重視しているあたり、理論物理学のテイストと重なりつつ、ちょい前からの経営学流行りが、20世紀中盤にあった理論物理学⇒生物学(かつその中で、観察研究から実験研究へ)という学問上の主流の変遷と重なるように感じる部分もある。という意味で、経営学の変遷は、社会的重要性だけでなく、個人的な興味もある。

*1:「文化vs医療」@ヘルスケア、あるいは"公衆"衛生の意味 - ideomics参照

*2:もう既にそういうコンセンサス?・・・よく知らなくてすいません。教えて頂けると助かります

*3:もう既にそういうコンセンサス?・・・よく知らなくてすいません。教えて頂けると助かります

*4:これも、もう既にそういうコンセンサス?・・・よく知らなくてすいません。こちらも教えて頂けると助かります