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ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

知者楽水、仁者楽山 - 箱根小旅行

日記

子曰く、「知者と仁者を水と山に喩えてみるならば、知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむと云えようか。知者の動きは流れて止まぬ水の如きものであり、仁者の静かなることはどっしりとした山の如きものである。知者は変化を好んで楽しみがつきることがない。仁者は常にゆったりとしてあくせくしないから、長生きである」と*1。(論語 雍也篇)


山、山、山に囲まれた渓谷にて思うこと。山を好むようになったのは、自分の性質がちょっと変わってきたのだろうか。良くも悪くも年を重ねてきたということか。


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先日、箱根の宿「山の茶屋」に一泊した。
http://www.yamanochaya.com/


宿として何か斬新なことや特別なことがあるわけではない。でも非常に満足。ハード面からサービス面まで(この価格帯として)行き届いている。宿の中でほぼ完結する小旅行だったけれど、まったく飽きることなく、むしろ素晴らしく満足。山眺めて温泉で満足って、そんな年齢でもなかろうけど。


露天風呂がついている部屋に泊まる。近くに川が流れていて、水のせせらぎが聞こえて気持ちいい。露天風呂も適度に笹で遮蔽されているので、周りを気にする必要もない。調度品はやや雑多な趣味ではあったけれど、どれも素敵な小品で、ひとつひとつは愛着が湧くようなものが多い。食事は言うまでもなく美味しくて、特にご飯が違う。やっぱり水が違うとご飯も違うんだなあ。ヒグラシの鳴き声がこだまする。日暮の鳴き声ほど夏の叙情を伝えるものはない。


驚いたのは、温泉の水質。明らかに妻の肌が白くきめ細やかになっている!おそらく血行が良くなったためだろうけど、面白いくらいの変化。「妻がますます美しくなる」といったコピーでマーケティングできるんじゃないか。


箱根、葉山、熱海、軽井沢、伊豆、日光・・・。首都圏近郊の旅先に何となく興味がある。これから何から白文化を育んでいくとしたら、このあたりの「手軽な非日常」に何かが蓄積していくことが大事なんじゃないかと思う。もちろん「日常」も含めてだけど。特に箱根や軽井沢には歴史もある。歴史が途切れる前に活かしていけたら。


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緑に囲まれることが情操に良いとは通念のようであるけれど、それなりに的を得ているのかもしれない。今年6月のnatureで"City living and urban upbringing affect neural social stress processing in humans"*2という論文があったけど、確かに場所って精神のあり方と関係あるよなーって思う。この論文自体はかなり結論ありきで設計されているのだろうけど、それなりには実感できること。山を眺めて思うこと。

*1:子曰、知者楽水、仁者楽山。知者動、仁者静。知者楽、仁者寿。

*2:http://www.nature.com/nature/journal/v474/n7352/full/nature10190.html