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オブジェクト思考ブロギング

魂の不死について

人類全体というクラウドを想定すると、どんな人でも何らかの影響を与えている。どうやっても消し難く影響を残しまくっている人もいれば、全体からするとうっすらと、という人まで。そして、あらゆる人はそのクラウドから何かしら備給され続けている。

 

いわゆる生まれ変わりはさすがに信じるのは難しいけど、何かしら消し難いものを大なり小なり残しているという意味では、魂(psyche)の(そこそこの)不滅というのは、物質という水準はおいておいて、精神の水準では言える部分がありそう。正確には、不滅というより、生物学的死を越えた一定の持続というべきか。

 

ゴーストライター。文を書く。死者たちとともに書いている。死者たちに憑かれている。文を書く。みなゴーストライターになっている。そして、文に自分を埋葬している。選挙カー、この世界は死者たちの声で騒がしい。
ゴーストライター - ideomics

 

ブログ=blog=B-log=Be log.
ログ(記録)となれ。
ウェブログWeblog=We, B-log=We, be log.
我々よ、我と我よ、ログ(記録)となれ。

 

「<記録>こそは、自己との関係、あるいは自己の自己による力動の、ほんとうの名前である。・・・主体あるいは主体化としての歴史は、記録と名付けられる。」*1

 

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生物学的な覚醒水準の話と別に、自己とその他の区別という意味での「自意識」って、まったく自明ではないし、少なくとも幼少期はあまりはっきりしてなさそうな感じ。もちろん他人の内観はわからないけど。自他の区別は徐々についてくるが、一方で、大人になったからといって自動的に、ではない。「個」という意識は、より一層自明ではない。個人になるというのも十分難しい発達課題。

 

「今の所を私のためにも祈ってください、ソクラテスよ。友のものはすなわち、我が物でもありますからね。」 (藤沢訳『パイドロス』279C)

所有物という理解をすると、共有・共産的な発想にも見えるが、むしろ、自意識の未分化を感じる部分でもある。魂(psyche)の未分化。

*1:「<記憶>こそは、自己との関係、あるいは自己の自己による情動の、ほんとうの名前である。カントによれば、時間は、そのもとで精神が自己に影響するような形態であった。ちょうど、空間が、そのもとで精神が他のものに影響されるような形態であったように。・・・主体あるいは主体化としての時間は、記憶と名付けられる。」(ドゥルーズフーコー』から改変)