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オブジェクト思考ブロギング

身体性・精神性・霊性のフレームワーク (Somatic-Psychical-Pneumatic framework)

オリゲネスのソーマティカー(身体主義者)、プシュキカー(精神主義者)、プネウマティカー(霊主義者)を原意から外して、身体性・精神性・霊性のフレームワーク (Somatic-Psychical-Pneumatic framework) として使てみる。例えば、bio-psycho-socialに当てはめると、social = 霊 (pneuma)となる。一見よくわからないので、この関係を考えてみる。


霊 (spritus/pneuma) は厳密には抽象的で見えないものとしても、物質的ではないという意味では、イメージが代替になる。絵画、マンガ、アニメーション、そしてVR、果ては三次元像まで。霊性というとオカルトな感じだけど、説明的に使うならば、生命感や動きのあるイメージの豊かさというところか。アニミズム=アニメーション的な。その点、アップルの機械=器官は、アニメ的で、霊性高めてくれる感じがある。


pneumaticは英語で言うと、空気の・風のといった意味らしい。目には見えないけど、確かに感じる動きという意味では、霊と空気や風は似ている。もっと言えば、人間関係における「空気を読む」という表現も似ている。目には見えないし、固体的な物質ではないけど、何かしら感じるもの。空気も一見何もないように「見える」けど、原子理論・分子などを学んだ後は、O2などと表現される「分子なるもの」があるらしいと想定するようになる。


言語・言葉・言霊と並べてみると、文字による意味~音声・声調というスペクトラムを想定することができる。言葉にまつわる解釈としては、social = spiritus/pneumaとは声調:声による音楽のこと。「pneumatic=空気の」であり、文字通りの空気の振動。空気の振動としての音による関係としてのsocial。空気を共にし、空気の動きによって友となること。


これを音だけでなく光にも延長してみる。音(空気の振動)と光による伝達が、「空気の=pneumatic=霊的」であり、物理的な理解の補助線となる。そして、固体=個体同士の直接の接触ではなく、空気的な(pneumatic)接触としてsocialを考える。空気を媒介とした音と光を要素として交流するという意味での、pneumatic = social。文字によるlinguistic/semanticなものではない。まあ光には空気要らないんだけど。


生き物と生き物が、空気を媒介として(pneumatic)光と音で交信交流するプロセス(social)。かたや光と音という物理概念、かたや霊性という詩的概念を両脇に抱えて生物学(生命科学)の次元で解釈する。ここで、ひとまずの記号としてエーテルという記号を持ち出してみよう。エーテルという記号を、物理学(物質科学)と詩(霊性spiritus/pneuma)の間にある次元・・・生物学(生命科学)の次元・・・で使ってみること。生命科学の次元で、「霊性=光や音を感知する能力。特に生き物のそれ」と考える。molecular biologyに対するsonic/photonic biologyとして。


確かに世界=環世界=間世界は、光と音が満ちているという意味で、空気=pneuma=spiritus=霊が満ちている。spirits actually are all around. "spirits are actually all around"と考えれば、とりあえず世界は楽しい。理性的思考に対してはネガティブかもしれないが・・・副作用も多そうだ。

「子曰、知者楽水、仁者楽山。知者動、仁者静。知者楽、仁者寿」(論語 雍也篇)

山には多彩な光と音が満ちている。霊性を養うにはもってこいである(ソーシャルへ)。海は無限を感じる開放感がある。ロゴスを養うにはもってこいである(ソサエタルへ)。


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身体性・精神性・霊性のフレームワーク (Somatic-Psychical-Pneumatic) を愛にも当てはめてみる。身体的(生理的)な愛、精神的な愛、霊的な愛。生理的な愛・・・文字通り身体をattachする。代表的なのは性器をアタッチさせる営み。幼児の子育ても身体的なattachは多い。タッチでアタッチメントを養う。精神的な愛は概念的・・・知や価値に基づく。友愛的。霊的なものはどうだろう。

「なぜなら、友情が真の友情となるのは、あなたが与えたもうた聖霊によって、私たちの心に愛をそそぎ、それでもって、あなたによりすがる人々のあいだの友情をかためてくださる場合にかぎられるのですから。」(アウグスティヌス『告白』)


身体性・精神性・霊性のフレームワーク (Somatic-Psychical-Pneumatic) を、特に性愛関係に当てはめると、身体接触(セックス)、想像的交わり(自慰含む)、空気的接触(空間的に共にすること)。空気を媒介にして(pneumatic)、相手の光(姿)や音(声など)に恋/愛をする。初恋の時間がもっとも象徴的だろうか。確かに初恋の時間は霊的 (spiritual) なキラメキがある。pneumatic/spiritualな光や音を持続させるものとして絵/イラストや音楽がある・・・初恋を表現する媒体。

最後のキスは
タバコのflavorがした
ニガくてせつない香り

匂いもまた、空気を媒介するpneumaticなもの。somaticに近いpneumatic。



宇多田ヒカル - First Love