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オブジェクト思考ブロギング

We "Other Frankensteins"

街中には英語由来のアルファベットが溢れている。教科書的には日本語の書字は3種類(漢字、ひらがな、カタカナ)だけど、現実にはalphabetもかなり多い(ほとんど英語由来)。自分も含めて多くの人は英語をうまく使えない。けど英語由来の言葉やアルファベットは使う。考えてみれば、漢字なるものも漢(中国)から見れば適当そのものだろうし、ひらがなは元ギャル文字だし、カタカナは位置づけよくわからんし、元からめちゃくちゃな混交。4種の体系と言っても良さそう。


「やまとことば」(ひらがな)で表現されるものは主体の情緒を表している。英語(alphabet)は科学的対象としての客体の性質。その中間に漢字(江戸時代までの先進国としての中華の文字)を位置づける。中間あるいは直線の外に打つ。生活用語(ひらがな)、人文用語(漢字)、科学用語(alphabet)として。


オラリティがかろうじて文字になったひらがなから、書字的、あまりに書字的な中華由来の漢字とそれに伴う官僚制。alphabetは実は、26+進法の数字として導入されている。その姿は、二進法の化身としてのある種の言語に示されている。語るとは、口で五つ言うことであり、文字ではいけない。四つでも六つでもいけない。声の中心は言語でなく、音にある。漢字は音読みと訓読みに、オラリティの名残りを留めている。ある種のアルファベットの文字列には、そもそも発音などというものがない。


J-popの歌詞に英語が入り交じるのって、現代日本のリアリティをよく表象している。英語(ヨーロッパ→アングロサクソン文明)がそれなりに入っているけど、それなりというレベルだよね、という。最近英単語をめちゃくちゃな使い方している反省もありつつ、考えてみれば「漢字」含め日本語の書字自体がめちゃくちゃな体系じゃないかと思った。


ゲノムにおけるレトロトランスポゾン、細胞におけるミトコンドリア葉緑体、個体におけるマイクロバイオーム。「異物」の混交、キメラとしての生き物。We, other Frankensteins. 気持ち悪い快感がある。