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ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

Built to Last:エデュケーショナル・カンパニー - 時代を超える生存の原則?

"Built to Last"


邦題では『ビジョナリーカンパニー』として知られているが、この本には「永く続く」ためにはどういった要素が必要かと特定しようという試みの中で、ビジョンやコアバリューといった視点が出てくる。実際、ゴーイング・コンサーンとして「永く続く」ことを、どれだけ熱意を持って追求している人がいるのかというと疑問もあるけど、もしこの点を追求するとしたら、ビジョン以外にも教育という要素も大きそうだ。


というのも、永く続くには、価値観や方法論・文化・マインドセットなどが世代を超えて伝達される必要があると思われるが、この伝達は、そうそう自然には起こらないだろうから。となると、「意図的に」伝達を起こす仕掛けがないと、永く続くことには繋がらなさそう。よく企業の寿命は平均30年というけど、これはだいたい一世代分。つまり、世代間の伝達がないとそのまま消退して、まれに消退しない企業もある。といった感じなのかもしれない。"Built to Last"とは、つまり邦題『エデュケーショナル・カンパニー - 時代を超える生存の原則?』ということもありうるのかも。


マッキンゼー、GE、P&Gといった教育機関としての要素があったり、教育機関的な施設を持っていたりするが、このあたりの、教育機関と企業のマリアージュというのは、現実的な効果とともに、永続への理論的な背景としても気になるところだ。


逆に、教育という視点から眺めてみると、永く続く組織というのに、教育機関が多い気がする。永く続く組織の代表例といえば、カソリック教会や中世から続く大学だけど、教育機能をメインに置いている機関が多い印象*1。価値観や方法論・文化・マインドセットなどは、意図的な伝達(≒教育行為)がなければ、(個人レベルではさておき)そうそう組織レベルでは伝わらないとすれば、これはある意味自然なことかもしれない。理屈的な背景というよりは、ほとんど同値変形やトートロジーといって良いかも。


仮に教育をする側のモチベーションとして、「強く伝えたいことがあるかどうか」があるとすると、エデュケーショナルな度合い=ミッションとしての強さの度合いという背景もありえそう。とすると、エデュケーショナル・カンパニー=ミッション系カンパニーなのかも。という意味では、最終的には、ビジョナリーカンパニーという結論に帰着していく部分も多いにありそうだ*2



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2013年7月18日追記

こういった記事もあった。

仕事優先で子育てを放棄しては課長失格:日経ビジネスオンライン
子育て=部下の教育・マネジメントという理解。


マッキンゼーの何がすごいのか | 企業 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
マッキンゼー=学校という理解。

*1:あくまでも印象。訂正・補足など歓迎です。というか大学自体、ある意味教会の子供みたいな出自か。

*2:実際、"Built to Last"でも、リーダーが生え抜きみたいな項目が肯定的に描かれていたと思うが、これは内製の教育の美点が現れたケースと言っても良いのかも