ideomics

オブジェクト思考ブロギング

On Creation

creativeって、新奇性とかひねりみたいな軸なんだろうけど、creatureを創ったThe Creatorから来てるとしたら、創ったものが、「どれだけ生き物らしいか」って軸もありうる気がする。どれだけcreatureと言えるものを創れたか。生命の定義はある程度柔軟にありえると思うけれど。そういう意味では、アップルはやはりcreativeだ。拡大解釈すると、生命=進化するもの、と捉えて、evolutionability*1という観点から見ても良いのかも。


ストレートにThe Creatorに擬して、という意味では、合成生物学が最もそれに近いとは言える。
クレイグ・ヴェンター(John Craig Venter)と合成生物学 - ideomics
遺伝子組み換えのコストダウンによるベンチャーラッシュ?(The Economist) - ideomics
ゲノム関係のざっくリンク - ideomics


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人は土から離れて生きられないのよ - ideomicsで触れた「盆栽的に自然を歪める」っていうのは、物理的にカットするといった意味ではなく、genetic engineering的な意味の婉曲。つまり、カット・ペーストするのは、(植物の)DNA。ほんとにミクロなエコロジーを追求するなら、ランドスケープとか庭師的なものだけではおそらく十分ではなくて、植物の遺伝工学まで立ち入る必要はあるかもしれない。いわゆる工学部・芸術系の伝統的なアーキテクト以外にも、農学部オリジンのバイオ系アーキテクトがいても良いのかも。もしそうなったら、当然倫理的な問題もあるだろう。そんな自然を、人間に都合よく弄んで良いのか?と*2


例えば、土なしで、アジサイみたく水だけで栽培できる木とかあったら、室内に置きやすそう。あと、手で形を変形しやすくなった、蔦と木の中間みたいな植物とかあったら、インテリアに使いやすそう。もっとパブリックには、電線を緑化できるような蔦のような植物があると、風景もハッピーになりそうな。しかしこう書くと、なんか冒涜感があるな。この冒涜感は長期的に妥当な感覚なのだろうか、ただの一時的な社会通念なんだろうか、日本人特有なんだろうか?


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2013年3月28日追記

生き物の定義として、「成長」が重要としたら、creative(=creature的なもの)なものの評価軸として、「成長」の有無がありうる。発展性や変化する可能性と言っても良いかも。evolutionabilityと同じかもしれないが。


そして、Creator=creatureを創る者とすれば、ヒトの範囲で一番それに近いのは、受精/出産。受精/出産をcreationという言葉で、むしろcreationを受精/出産という言葉で、再定義することはできるだろうか。つまり、出産や子育てと言った、従来はあまり光のあたる仕事とは扱われてこなかった行為を、creativeなものとして、再定義・再解釈できるか。ということ。

*1:evolvabilityの方が正しいかもしれないけど、語感的に

*2:とはいえ、既に弄びまくってるんだけどね