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ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

サルマン・カーン「ビデオによる教育の再発明」

今更だけど、サルマン・カーン氏のTEDを見た。


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サルマン・カーン「ビデオによる教育の再発明」 | Talk Video | TED.com


高い評価は聞いていたけど、神のごときプレゼンテーション。カーン・アカデミーの内容自体もさることながら、美しく軽妙なスライドといい、ユーモア溢れるトークといい、最後の締めといい、もはや天上のオーケストラ。思わず画面の前でスタンディングオベーション


オンライン教育というのは、発想として比較的頻繁にみられる。が、システムにビッグデータ的な解析を実装し、参加者の得意・不得意の分析や、必要なステップなどの分析があるというのは、なかなかユニーク。サルマン・カーン氏のバックグラウンドがヘッジファンドのアナリストというのが結構大きいのかも*1。ゲノム解析からマーケティングまで、大規模なデータ解析が中核的な技術になってきているけど、教育の世界でもそうなのかもなぁと感慨。カーン・アカデミーはUIも素敵な感じ。


しかしそれ以上に気になったのは、「教室をhumanizeする」という表現。繰り返し"humanize"という言葉を使っている。テクノロジーを前面に押し出すのではなく、この表現を押し出す。おそらく、カーン・アカデミーが成功した理由もこのあたりにありそう。そして、最後の締めは、"global one-world classroom"。涙が出そうになる。テクノロジーではなく、コンセプトを、しかもhumanなコンセプトを前面に出す。古代ローマでは、良い演説を聴くことは最高の娯楽のひとつだったと聞くけど、これは現代にも当てはまるな〜。


一時期、クリステンセン教授がカーン・アカデミーをよく褒めていたけど、それも肯なるかな。教授の本に"Disrupting Class"というタイトルのものがあって、教育に破壊的イノベーション(disruptive innovation)を持ち込むみたいな話だけど、カーン氏のプレゼンを見た後だと、disrupting classは階級("class")を壊すという意味もあるんだなと思った。誰でも参加できる教育機会と"global one-world classroom"によって。