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オブジェクト思考ブロギング

精神疾患と創造性

これはなかなか面白そうな研究。
Kyaga S, Br J Psychiatry. 2011
"Creativity and mental disorder: family study of 300,000 people with severe mental disorder"
http://bjp.rcpsych.org/content/199/5/373.abstract


統合失調症双極性障害の兄弟姉妹には、芸術家や科学者など創造性を要求される仕事に就いている人が有意に多い。うつ病ではその傾向がない。と。患者自身で見ると、やはり芸術家には多いよう。


精神疾患がなぜ進化の中で淘汰されきらなかったのかという説明として、そのリスクの一部が人間の創造性と関連しているから。という論がある。そういう流れの一環。人によっては、「人類が創造性を維持するための必要な代償、sacrificeとしての精神疾患患者」みたいな表現をすることもある。やや大げさだが。


科学研究者で名を馳せる人には、アスペルガー的な要素が強い人が多いイメージがある。成功しているアスペルガー特性の人と「ノーマル」な人とで、比較対照研究をしたら、疾患研究とはまた別なベクトルで、何かしらのポジティブな「異常」が見つかったりして。(そんな単純なわけないけど)


病気という「ネガティブ」なものと「ノーマル」を比べるだけではちょっと面白くないので、何かしら「ポジティブ」なものと「ノーマル」を比べて、何か見つからないかな。