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オブジェクト思考ブロギング

ミス東大2011


ミス東大コンテスト2011 | ミスコレ


やたら教養に溢れた候補者がいて少し前に話題になった。特に4番の女性。良い意味で東大らしくいい感じ。ミス東大というと、そのまんま才色兼備という印象だけど、知と美というのはどういう関係にあるのだろう。


だいぶ昔になるが、「数理の翼*1という数学系のハイレベルなセミナーにいた数学科の女性の言葉が思い出される。

「知性は(美の)アクセサリーなの」

そういった発想は全くなかったので驚いた。というか、知が美に仕えるものであるという優先順位も含めて。一般的な女性であれば美>知という優先順位のは至極当然なので聞くまでもないけど、あらゆる女性の中で最もアカデミックな志向が強いと思われる人でもそうなのかーと。


知的な美人とかいう表現があるけど、知性が美貌としてにじみでるってことはあるだろうか?知性は美貌に翻訳されうるだろうか?日本語が英語に翻訳されるように。そんなこと可能か?知性が血肉となって表現されることは。


20代は多くの人がきれい・かわいいと思うが、30代以降に差が出てくるとする。これは所得によるものだけだろうか?お金をもっていれば化粧品や服にお金をかけられるし、出産を経てなければキープできることが多いので、表面上差がつくのは当然として、この交絡因子を排して考えるとどうだろう。


ここで3つのレベルの問いを立ててみる。
Q1 知は美のための飾り(外側の装飾)になるだろうか
Q2 知は美の化粧品(インターフェイスのデザイン)になるだろうか
Q3 知は美の栄養食品(身体の変化をもたらすもの)になるだろうか


    **


Q1 知は美のための飾りになるだろうか

これはまあYESでいいだろう。知識や教養があると、素敵に見えるし。アクセサリーというのはおそらく成り立つ。他をまったく同じ条件にすれば、知識がある人の方がきれいに見えそう。知は美のアクセサリー(外側の装飾)となるとして良いだろう。


ティファニー社ウェブサイトより)


Q2 知は美の化粧品になるだろうか

知識や教養で所作、表情が変わり、インターフェイスが変わることから、これも良さそう。知は美の化粧品(インターフェイスのデザイン)となるとして良さそう。ただし、知の種類によるか。人文系は良い影響としても、自然科学系はどうだろう。ここは今後の課題。希望を持っていうならYESだけど、どうでしょう。


(ロレアル社ウェブサイトより)


Q3 知は美の栄養食品になるだろうか

最も難しい疑問。つまり、知の獲得によって肌に張りが出たり、スタイルが良くなったりするかどうかというところ。知は美の栄養食品(身体の変化をもたらすもの)になるかどうかという。願望を持って言うならば、YESだけど、実際はどうだろう。興味を持って取り組むものであれば、目がキラキラしてくるとか、なんとなく体に良い影響ありそうだけど。コラーゲンやコエンザイムQ10*2的なものになりうるだろうか。少なくとも長期的な視点であれば、知が自己規律をもたらすことで、スタイルや表情の美しさをもたらすと思われるが。


資生堂社ウェブサイトより)



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より高い理想を求めるなら、ミス東大というイベントは、↑の3つの問いにYESと示すものであって欲しい。そして、高校生にこう伝えるわけだ。


「勉強をする理由?・・・なぜなら美しくなるために」


そしてより多くの女子高生が、「美容のために」学ぶようになる。東大に来たらより美しくなると評判になれば、男子諸君のキャンパスライフも一層楽しくなるに違いない。

*1:NPO法人 数理の翼。名前は新興宗教っぽいけど、宗教関係ではないです。

*2:こういった食品の効果を信じているわけではないけど、比喩として