ideomics

オブジェクト思考ブロギング

social IQ / sociality quotient

社交性という言葉があるけど、実際どうやって測定するのかって考えると難しい。ソーシャルキャピタルは人生を送る上でそれなりに重要になってくると思うけど、それを蓄積する能力competencyはどうやって測るかと考えるとうまい方法はあんまりない。知識や情報の処理能力に関してはIQという指標があるけど、それに似た形でsocial IQ あるいは sociality quotient といった指標はありえるものだろうか。


the wealth of nations, the health of nations, the mental health of nations - ideomicsでも触れた通り、ソーシャルキャピタルがwealth of nationsに関わるとしたら、これは精神医学の世界だけの話ではないし、その土台となるsociomics*1の形を考える上でも大事な指標になってきそう。


精神医学の世界でも、自閉症アスペルガー症候群などの広汎性発達障害*2統合失調症*3など、社会性・社交性に難があることで生活に支障が出るタイプの人たちがいる。何らかの指標で社会生活の能力を測ったところで、それが直接すぐ本人の利益になるわけではないけど、特性の理解や対処の方法を考える上で参考になる。


そういった指標に関しては(少なくとも精神医学の世界では)かなり多くの人が必要性を感じていて、色々な提案がされていると思うが、なかなか確立されたものはない。少なくともIQほどに確立されたものは。曖昧な領域なので、これぞ正解といったものがあり得るとは思わないが。


もしかしたら指標作りも手法から見直すと新しいものが見えてくるかもしれない。例えばオープンソースプロジェクトのようにオープンな協同型で作っていくという手法。精神科の診断マニュアルであるDSM*4はある程度そういった形だけど、これを外挿するような形で。あるいは、
難問のタンパク質構造をゲーマーが解析 « WIRED.jp
のようなプロジェクトも参考になるかもしれない。つまり、もっと専門外の人も巻き込むやり方。かなり難易度は高いけど、もしうまくいく形ができたら、それだけでも新しい。後者のもっと専門外の人も巻き込むオープンなやり方がありえないものかと思案する。