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ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

「我らクレイジー☆エンジニア主義」 リクナビNEXT Tech総研

メモ

題名に惹かれてなんとなく手にとったもの。めちゃ面白かった!


・装着型のロボットスーツを開発する山海嘉之氏(サイバーダイン社長、筑波大学
・ダンジブルビッツ(触覚的なUI)を創造していく石井裕氏(MITメディアラボ
・翼で浮遊する時速500kmの未来列車「エアロトレイン」の小濱康昭氏(東北大学
・恒星500万個のプラネタリウムリエータ大平貴之
・8輪電気自動車Ellicaの開発者清水浩氏(慶応大学)
・プラズマを利用したレーザー型3次元ディスプレイ(空中に浮かぶ)の内山太郎氏

など、工学界のスーパースターのインタビュー集。
我ら“クレイジー☆エンジニア”主義!|【Tech総研】とほとんど同じなんだけどね(編集者からの裏インタビューが+αされている程度)。

高スパイラルで回り続けるテクノロジーの進化が、また哲学そのものも回し始める。見つめ直しながら、新しい哲学がつくられていく。・・(中略)・・・要するに哲学すら変わる時代だということを、認識しながらテクノロジーを考えなければいけないということなんです。(山海教授)

慶應義塾大学と企業約30社が産学共同研究組織を結成して、新概念の乗り物を開発しているのが、「Eliica」プロジェクト。このプロジェクトの総責任者として牽引するのが、吉田博一教授。住友銀行の副頭取を務めた生粋のバンカーである。自動車開発には巨額の資金が必要だが、吉田氏がプロジェクトに加わるまで、清水氏は国の援助で開発を続けていた。ビジネス界から吉田氏が参加したことで「大学発環境ベンチャー」として、「Eliica」プロジェクトは本格的に動き出した。現在、2台ある「Eliica」の開発にかかった資金は、現物提供、技術提供も含め5億円。企業からのさまざまな支援が、「Eliica」プロジェクトを支えている。

ただし、車の形をしている時点で、私にとっては不出来です。まだ発展途上です。ガソリン車の技術を、人はついつい使いたくなる。そこから抜け出さないといけないけれど、なかなか抜け出せない。もしこれが取り払えて、ゼロからつくったほうがいいということになれば、まったく新しいものができるんです。・・・(中略)・・・実は自動車は最初のころは馬車の形をしていました。あらゆる工業製品は、もとの形に左右されます。自動車はやがてエンジンを載せるために都合のいい形が追求され、今の形になっていった。これから考えるべきは、人間が乗るために都合のいい形になっていくことです。もっともっといい形は、必ずあるんです。(清水教授)

など非常に参考になるコメントが多い。


脱工業化・サービス産業化と言われるけど、「工業製品の高付加価値化」という第3の道はとても重要だし、日本に最もフィットするんじゃないかと思う(素人考え)。その際には、「ものづくり」という曖昧で無難な言葉から、具体的な戦略へと思考を移す作業が必要だが。


今最もポエティックだと思うのは、エンジニア。工業製品という産業におけるの洗練化と、アート業界のゲームメイク*1という2つの文脈において、エンジニア=21世紀のアーティストという図式をつくりだしたい。プロジェクトXなる現代の文学・物語を超えて、更にエンジニアという言葉がポエティックでヒロイックな存在へと昇華するにはどうしたら良いだろう。エンジニアという存在のプロデュースやいかに?



ある意味これは古い話かもしれない。というのも、産業革命期はエンジニアこそヒーローだったから。ワット、ニューコメン、フルトン、後期にはエジソン。そういえば、パリのシンボルと言えばエッフェル塔だが、ギュスターヴ・エッフェル*2こそエンジニア=アーティストの代表かもしれない。昔から建築家はこれに近いポジションだけど。


最近の人だと、チームラボ*3の猪子さんか。http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/357cabeb46426c3492051990c26a7546/page/3/に、「猪子の結論。先進国・日本が生き残る道は、クリエーティビティのエッジを立てた「おしゃれハイテク」「おもろハイテク」の産業化である。」とある。どのコメントも面白くかつ納得な感じ。


他にも
STUDIO VOICESTUDIO VOICE(スタジオ・ボイス)
[対談:小飼弾×猪子寿之①] ニッポンの”change”はエンジニア出身のボスがもたらす - エンジニアtype
http://www.globis.jp/1061-4
あたりを参考に。


とはいえ、ちょっと違和感があるのは、スーパースター不要論。個人的には、スーパースターを「作り出す/マスへとプロデュース・マーケティングしていく」ってのは、業界のプロモーションに必要な気はする。例えば、カラヤン蜷川幸雄。いずれもコアな層からは必ずしもすばらしい評価とは言えないかもだが、マス受けが良い。彼らのおかげで業界が盛況になっている部分は否定できない。ともあれ、自分としては工業製品を上手く愛でる感性を身に付けるところから始めたい。


>こんな意見もある:
2011-04-18 - umitanuki's blog
「1000人の凡人が一人の天才に負けるエンジニアリング」ではなく「凡人1000人で本当に良いプロダクトを作るエンジニアリング」を指向したい - FutureInsight.info