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オブジェクト思考ブロギング

THERMOSの真空断熱タンブラー

このタンブラーが夏に活躍しすぎ。



魔法瓶と同じように真空層をはさむことで、熱伝達をシャットアウト。蓋がなくても、温度はかなり保たれる。これは優れもの。


機能もさることながら、デザインも非常に素晴らしい。無骨で実直な、機能そのままといったデザイン。しかし、プロポーションや佇まいはしっかりと考えられていて、素直に美しい。ドナルド・ジャッドの作品を思わせるようなミニマリズムがある。バウハウスなんかの影響もあるのかな。



このタンブラー使っていると、ドイツの物作りの良さってこれに凝縮されてるかもなーと考えてしまう(THERMOS社はドイツ生まれ)。タフで実直で、労働者的。繊細で貴族的なフランス・イタリア・イギリスの洗練された文化とは別様に発達した文化。陶器や革、天然繊維を使用したクラシックな物作りとは別様に、新しい素材や新しい技術を使用して、新たなクラシックを創造していく(あるいは自然発生的にそうなる)試み・・・後発工業国としての文化。


これまで古典ヨーロッパ的なものを好んでいたが、こういった後発工業国の(文化的)ものづくりというトピックに興味が出てきた。アメリカもある意味後発工業国であったことを考えると、TUMIのバリスティックナイロンやゼロハリバートンなどアメリカ発の日常文化的発明に共通するものも感じる。そこから、日本の(文化的)ものづくりに対しても新しい視点が得られるかもしれない。ドイツ・アメリカの後発工業国的クラシックをちょっと探してみよう。


勢い余ってちょっと小さめのこっちも買ってしまいそう。