virtual state - 想像の共同体?
フェイスブックは国家を目指している印象なんだけど、どれだけ本気なのか。シェリル・サンドバーグ始め政府系の人材を引き抜いているようだが、たまたま?。
1996年にこんな論文がありましたね(Foreign Affairs)。
The Rise of the Virtual State: Territory Becomes Passé | Foreign Affairs
ここから15年。理論的にありうることは、やはり現実的にありうるのだ。と思ってしまえば、「夢想」にも価値があるのだろう。と心強い。リアルタイムで読んだわけじゃないけど、わくわくしながら読んだ記憶がある。フェイスブックに限らず、"国家創建"とか"founding fathers"になると考えることは、ひとつの思考手法かもしれない。
ある意味字義通りの「想像の共同体」。ベネディクト・アンダーソンは、新聞や小説などの出版物が「国家」や「国民」という想像的な共同感を生み出したという話をしていたが(出版資本主義がnation stateを醸成した)、ウェブという当時の出版に相当するメディアがどういった感覚を生み出すのだろうか。
publication → nation state
internet → virtual state???
というアナロジー。思考実験的な課題だ。インターネットが普及したとき、グーテンベルクの印刷機と並べて賞賛されることが多かった。印刷機がプロテスタントの誕生や出版によるnation stateに寄与しているとしたなら、インターネットは?
新聞や小説などの出版資本主義によって生じる一体感(=想像上の共同体感)とインターネット・電子資本主義によって生じる一体感(=想像上の共同体感)はやっぱり違うよな〜どう違うんだろう。どう違うべきなんだろう。
こんな本も:「バーチャル国家の時代」(↑と同じ著者)