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ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

再読:「ウェブ×ソーシャル×アメリカ――〈全球時代〉の構想力」

トピック的な抽出と雑感



・クリステンセンはinnovationをevolutionと同様に、自然法則の一種のように捉えている。innovationも環境適応の一種であり、それ自体は良いことでも悪いことでもない。環境は刻々と変わるため、適応戦略も変更が求められることもあり、innovatorのdilenmmaがありうる。

>>シュンペーターがその経済理論においてイノベーションをとりあげたが、進化論evolutionを意識していたのと重なり妙に納得。シュンペーターはハーバードの教授も勤めていたことがあり、クリステンセンはそれから時代の下ったハーバードの看板教授(こっちはHBSだけど)。evolution-innovationという発想を、ケインズ主義やシカゴ学派と違った大きな流れとして、何かしら上手い言葉で表現し、それを理論からより発展させられるといいなと素人考え。なんせ生物系で進化論と関係のある研究室にいるもんだから(笑)。innovator's dilemmaって進化論における過剰適応のことかしら?


・インフラが脆弱なBOP市場では、社会制度をゼロから立ち上げる創造行為としてモバイルが位置づけられる。銀行の発達してない地域では、モバイルペイメントがそのまま「マネー」になる。

>>銀行って意外と不要な存在だったりするのかもしれないというオルタナティブな発想へ。モバイルペイメントはいわゆる電子マネーのひとつだろうけど、ある意味、通貨発行権=シニョレッジまで発生しうる?シンガポールに行ってみたい - ideomicsベトナムの銀行に触れたが、実は銀行って不要かもしれないという説もある。コンシューマーからすれば、「預」金ができ、支払いや引き出しなどができれば、モバイルでいい。

メガバンクの巨大性の利点(コンシューマーにとっての)が支払いのプラットフォームであることだけだとしたら、too big to failとならないためにも、また地域性ごと企業ごとの特性をより把握するためにも、金融機関も病院みたいにローカルな存在が良いのかもしれないと素人考え。本「格差社会 アメリカの真実」においても金融機関の集中を批判していたな。金融機関は多様性が大事?


・言葉遊びになるが、Google=真, Facebook=善, Apple=美と対比される。

>>ネタだけど、どの会社が好きかは、どの価値観を重要視しているかが反映されているかも。ちなみに俺はGoogle。だから真か。まあ納得ではある。


トクヴィルはアメリカのアソシエーションを作る技術を高く評価し、「母なる技術」とまで言った。これは、共通の目標のために人を集め、自発的に目標の達成に向かわせる工夫・技術のこと。ドゥルーズは、「アメリカは兄弟・姉妹からなる水平的な連合主義の社会。ヨーロッパは父子からなる水平的な社会」と指摘した。独立宣言が行われた「フィラデルフィア」とは兄弟愛の意味。

>>トクヴィルドゥルーズなどフランスの知性から眺めたアメリカの姿ってなかなか参考になる。欧米と一緒にされることが多いけど、どういうOSの違いがあるのか浮き彫りに。トクヴィルの指摘に関しては該当箇所を読まなきゃ。


・システムに関わる人を、アーキテクト/クリエーター/プレイヤーとすると、都市計画を行う建築家のような発想がアーキテクトには求められる。どのような都市をつくりたいか、どのように都市を統治したいかというのと同類の課題にあたる。

>>アーキテクトという言葉を接続として、ITと建築の世界を結ぼうとする試みが散見される。システム設計=ゼネコン業界といったネガティブな面も含めて。我々は一定時間ウェブ上で「住まう」とするなら、やはりそれは広義の建築/建設の課題になる。ベンチャーでもウェブ系のソフト開発が王道と思われるが、この視点の有る無しが大きな違いを生むのかもしれない。もちろんウェブに限らず。


・今ある状況は、電子の広場に、集合知と呼ばれる多数意見の決定メカニズムを、市場経済アルゴリズムを転用して実装しようとする動き。デモクラシーでは数の力が重要だが、仲間作り=多数派形成の技術が重要になる。

>>あまりよく理解できないところであるが、大事そうな部分。何をどうやって実装する?考えてみたい。