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オブジェクト思考ブロギング

被災地での医療支援についてFYI

被災地での医療支援についてFYI
(personal communicationから特に大事と思ったこと)


・避難所という急激な環境変化で「せん妄」に陥る方が結構多いらしい。特に高齢者や身体疾患重めの方には注意。

・せん妄はベンゾジアゼピン系(ハルシオンレンドルミンなど)の睡眠薬で悪化することが多いので、せん妄リスク患者の不眠には、ベンゾジアゼピン系は要注意(基本的には処方しない)。

・今回の状況で、家族から見て、「急に変になった」という人がいたら、せん妄の可能性が高い。仮に薬剤不足などで加療できなかったとしても、せん妄の説明で家族を安心させられるなどの寄与はしうる。理想的には、精神科コンサルトだが(できる環境は限られる)。


詳しくは、
公益社団法人 日本精神神経学会 -The Japanese Society of Psychiatry and Neurology-


特に
被災者への不眠への対応
http://www.ncnp.go.jp/pdf/mental_info_sleeplessness.pdf
は医師全体で共有した方が良いかも。(不眠→ベンゾ系処方ということはよくあることなので)


周りで、現地の支援に行く医療関係者がいたら、(おそらく既に知っていると思うけど)informされると良いかも。



実際、震災3日後の東京でも、「急におかしくなった。霊がどうとか、お祓いがどうとか言っている」と家族に連れられ、高齢の女性が一人ERに緊急入院しましたが、せん妄でした。この一年で、そんなケースなかったし、断定できないものの地震と関連はしているとは言えそう。東京ですらこうだから、現地はいわんをや、かもしれません。(詳細は現地の人から聞かないとわからないけど)