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オブジェクト思考ブロギング

宅地建物取引主任者:資格と仕事のモジュール化

2月から下北沢に引っ越す予定になった。賃貸契約を結びに出かけると、「宅地建物取引主任者*1という資格を持つ女性が対応してくれた。30台前半と思われる女性だったが、丁寧な対応で、質問にも的確に答えてくれた。この宅地建物取引主任者という資格は国家資格だそうだ。


女性のキャリアと出産というテーマがあるけれど、(法律的な効力を持った)「資格職」を増やすというのは、現実的な方策としてひとつの可能性であろうと思った。というのも、2つ理由がある。ひとつは、ありきたりだが、再就職がしやすいということ。もう一つは、資格職に伴う「仕事のモジュール化」である。


工業生産の世界で、「組み合わせ型」と「擦り合わせ型」という言葉がある。*2
前者は、部品をモジュールごとにバラバラに組み立て、その接続(インターフェイス)を規格として統一する方式。コンピュータのデルなんかが最たる例。後者は、部品同士の相性や接続を試行錯誤しながら、全体を組み立てていくやり方で、緊密な連携が必要。自動車がよく例に挙げられる(とはいえ、電気自動車になると、組み合わせ型に近づくだろうが)。


擦り合わせ型だと、どうしても分業がすっきりといかず、勤務者は、時間の上でも帰属意識の上でも「フルタイム」が要求されてしまう。一方組み合わせ型のように分業の形が、しっかりと定義されれば、「フルタイム」以外の形もやりやすい。出産を想定した女性の働き方として、どちらが適しているかは言うまでもない。そして、資格によって、仕事のかたまりがモジュールとしてしっかりと定義されれば、分業もより組み合わせ型に近づく。


法律をバックにした資格となると、あまり軽いのは想定できないが、仕事のモジュール化、資格化の可能性を考えてみるのは課題としてそれなりに意味があるのではと思われる。蛇足だが、個人的には、参政権もある程度資格が必要と思っているが。


cf. 例えば、こんな議論もある
新聞が生き残る道は……(下) - 勝手にメディア社会論 - Yahoo!ブログ

モジュール化に関して
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/ef3717e9e0e6567129692656b0d8bfd9