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科学研究手法の「第四のパラダイム」としてのData-intensive Computing

毎度お馴染みFERMATさんの記事から

科学研究手法の「第四のパラダイム」としてのData-intensive Computing | JOURNAL | FERMAT


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脳科学の世界でも、例えばこのAllen Institute (>>  Home | Allen Institute for Brain Science)は、脳の各部位で発現している遺伝子の3次元地図をcooperativeにつくっているらしい。
>> Allen Brain Atlas - Home


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・第一パラダイム: empirical(経験=実験的手法)
・第二パラダイム: theoretical(理論的手法)
・第三パラダイム: computational(計算処理手法)
・第四パラダイム: Data-intensive Computing

と並べるのは、マーティング的な名前付け以上のものではないかもしれないけれど、現実的な影響としては結構大きいのではないかと思ったり。


一線で働く研究者から見ると、今更何をという感じかもしれないけれど、今まで何となくimplicitに漂っていた「雰囲気」を、「概念」としてこういった言葉に置き換えて、それをexplicitに「共有」していくのは思いのほか重要なんじゃないだろうか*1


現在だと大規模データや論文の共有といったことが中心みたいだけど、将来的には、データを自動的に蓄積するシステムを作ったうえで、今で言うところのmeta-analysis的なものを自動的に生成するようなシステムを作ることなんかも考えられそう。ちょうど各サイトに対するグーグル関係のサービスみたいな感じで、meta的なdataが自動に生成されるイメージ。


実際この第四パラダイム:Data-intensive Computingには、当然ながら、IT系の技術者や研究者が結構絡んでいるらしい。上記のAllen Instituteもマイクロソフト創業者のPaul Allenのものだし。ともあれ、なかなか興味深い発想だと感じる。もう少し広げて考えてみたいですね。

*1:多くのことは、名前を与えられることで理解しやすくなったり、腑に落ちやすくなったりする