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オブジェクト思考ブロギング

「エルメスの道 (中公文庫―コミック版)」  竹宮 惠子

こんなマンガがあるらしい。

エルメス社の新入社員必読とか。これでとりあえず大まかな歴史を知ってくれ、と。しかも、エルメス社が公式に認めているエルメス本は世界でもこれだけとかいう話。


堅いイメージの企業だけど、意外と柔軟な姿勢ですね。冒頭の5代目社長が、「マンガは大変優れた文化です」みたいなことを言っている。(初版は1997年くらいなので、そのくらいの時期の見解)


ちなみに内容はごく普通にエルメスの歴史をおっかけた普通のマンガ。へぇ〜ってなとこは結構あるけど、特に大きな感銘はない。


しかし、これだけの上流志向の企業がマンガがリスペクトするってのはなかなか凄いな。先代の首相が構想したマンガの権威ある賞作りってのは、緊喫の課題かもしれない。メディアではオタク票対策的な取り上げられ方で、あまり盛り上がらなかったけど、国際的な感覚だと、実はわりと重要なイシューだったかも。他に権威ある賞をもたない国としては、せめてこの分野では先に動いて国際的に権威ある賞をつくりあげるべきなのかしら。文化的なプレゼンスを高める国策として。



初代社長ティエリから5代目ジャン・ルイ・デュマまで、約160年にわたるエルメスの歴史を、流麗なタッチで漫画化。様々な名品・逸品の秘話を、入念な現地取材とエルメス社の全面協力を得て描く。