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ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

「デザインの原形」 深澤直人、原研哉、佐藤卓

製品

普遍的なデザインを探求していくと、こういったモノに出会う瞬間があるのかもしれない。無限通りあるように思えるデザインにも、実は「正解」があるのではないか。何か1つの形に収束するのではないか。そんな風に感じさせてくれるプロダクトが世の中には、ある。

深澤直人原研哉といった大御所がデザインの原形とも呼べるプロダクトを集めて展示イベントをしたらしく、そこで展示されたプロダクトを紹介した本。50点くらいのプロダクトが紹介されている。

1つ1つ写真を眺めながら、彼らのつけたキャプションを読んでいくと、時の流れがおそーくおそーくなったようで、自分の周りにある「生活」がとても豊かになったように感じる。きっと、このプロダクツが生活の豊かさを追求した上で生まれたものだからだろう。普遍を感じさせる時の流れに乗りながら、幸せな気持ちでページをめくる。




抜書き
「デザインも、環境と人との間にある表面の力を意識なく調和させることのような気がします。今回選んだデザインというのは、煩雑な世界の中でも調和していける表面のしなやかさで適正な力を持っている。そういう力を持っているものが、最も洗練されたデザインだと思います。すぅーっと自分を全体の流れの力にまかせていけるものが、・・・」

「ここで選んだ作品をデザインした人たちは、誰もが『知っているような気がしていたけれど知らなかった』というものを探し出せるという、感覚の繊細さを持っている。そしてそれが知的才能として認められている。」

(Grand Seikoに関して)
「時計というのは発生した途端、何かのメタファーになっていく。でもこれはぜんぜんメタファーになろうとしていない。ひたすら秒を刻む正しい機械としてだけ存在しようという「出家した感じ」がいいんですっかね。」
「サラリーマンの漠とした原形のようなものが、つくる側にあるんですよ。」
「かつてはそういうものが似合う日本人がいましたね。」


Grand Seikoというモノを通して、(良い印象で語られにくい)サラリーマンという存在/概念が、とても詩的なものに思えてきた。


当然ながら、ブックデザインも素敵。