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サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

イタリア旅行6 ナポリ

ナポリに行けば、誰しもがここのアナーキーさに驚く。夜には、若者がバイクでそこらを走り回っている。交通法規はないに等しいし、クラクションの音も途切れることがない。救急車の音も絶え間なく響いている。原付に3,4人で乗って、夜遊びしてたり、10歳ちょいのちびっ子ギャングもバイクでぶいぶい言わせてたり。統治体(ガバメント)はないと言ってよいかもしれない。統一武力が乏しいので、マフィアの存在感があるわけだ。ガバメント(統治体)の影響力不足から、あのゴミ問題なんかも出ているらしい。ナポリ中央駅の前にいる人々の半分がスリってのもこちらでは考えられないことである。


ここは戦後間もない日本を彷彿とさせる(その時代に生きてはいないけど)・・・ヨーロッパというより、むしろ東南アジアだ。タイなんかに近いのかもしれない(行ったことないけど)。ちなみに、イタリアは昔、メインの中央銀行以外に、ナポリ銀行とシチリア銀行に、通貨発行権を認めていたとか。通貨コントロールでも統一が完全ではなかったのだ。どの程度管理していたのか知らないが、いかにもインフレを呼びそうな気配である。都市計画も皆無に近く、細い路地がひしめいている。建物も皆思い思いに建てて使っている。



とはいえ、逆に言えば、民衆的な活気に満ちているということ。自己責任は重くなるが、自由度は高いと言える。そんな中で、ナポリっ子は人生を謳歌しているようだ。たとえば、食へのこだわり。ピッツァにパスタ、どちらもナポリは有名だ。そして、コーヒー。コーヒーはめちゃくちゃ美味い。イタリアでカフェというと、日本でいうエスプレッソのことだが、彼らは一服するためにしょっちゅうコーヒーバー(スタンディング)に立ち寄る。スタバの創業者はこのコーヒー文化を見て、コーヒーチェーンを思いついたらしい。その背景が納得できるくらい、めちゃくちゃ美味い。ナポリを出る際、コーヒーへの別れ惜しさに一気に3杯飲んだら、少しお腹が痛くなった。



人生を謳歌、と言えば、あとは男女の云々。ナンパはスゴイらしい。イタリアに行けば3歩おきに男が声をかけてくる、といったイメージはナポリでつくられているのではと思われる。他の都市はそうでもなさそうだから。男はマッチョさ、力強さを価値としているようだ。男性的な価値観が根強いように感じた。だから、彼らはメンツ・格好の良さを追求することに余念がない。ガテン系のいい男が多いと思う。筋肉モリモリな。彼らは男にもフレンドリーで、我々にも気軽に話しかけてきた(商売でなく、なんとなしに)。どうやら人に話しかけることへの抵抗感が皆無らしい。男らしさと人懐っこさ。ある種の女性がイタリアにはまるのは肯なるかな。


女の子の方はと言えば、こちらも魅力的だ。体形や顔の造形が特に優れているわけではないけど、表情や仕草、内面からの自信(confidence)が彼女達の魅力を形作っている。特に、彼女達の笑顔は、世界遺産クラスである。つくりものではなく、純粋だ。打算や狡知を感じさせない。アメリカ人の受けているスマイル訓練(口角を上げたりするやつ)に疲れを覚えていた我々には、いっそう輝いて見えた。まさに地中海の太陽だ。


アナーキーな空間に、人生を謳歌する享楽的な人々。我々がイメージするイタリアなるものが凝縮されているナポリという街。ある種、前近代へのタイムトリップであった。



結論:かっこいい男を欲する女子はナポリに直行すべし。