ideomics

サブジェクト⇔オブジェクト思考ブロギング

再生産:ニューロウェアのエンジニアリング

DNAを情報媒体とした「バイオウェア」(いわゆる生き物)のエンジニアリングは現在進行形で、特にゲノムの「読み書き」を中心に、文字通りの「ライフハック」が今後も進んでいきそうだ。しかし、神経細胞を情報素子とした「ニューロウェア」の直接的な「読み…

コミュニケーションのスペクトラム

「コミュニケーション障害」という言い方があるが、これは得意とするコミュニケーションがスペクトラムのどの位置にあるか、という言い方もできる。数学、プラグラム言語、論文、散文、話し言葉、表情、身体接触といったスペクトラム・・・言い換えると、デ…

自分の声を見つけなければならない

カズオ・イシグロが、「作家は自分の声voiceを見つけなければならない」とどこかで書いていたのは、文体というと陳腐だからお洒落に言ってみただけかと思っていたが、文字通りの「声voice」なのだろうと最近思うようになった。 物語と小説。前者は「語る」も…

再生産のコストと価値

再生産(出産・子育て・教育)は、どのくらいのコストがかかり、どのくらいの価値を生み出しているのか。かなり間違っている気もするが、以下試論的に。 「子供が欲しいけど持てない」の理由として、まず経済的な理由が挙げられるが、実際にどの程度かかって…

子供とのコミュニケーション

話し方聴き方実践をやってみた。 - スズコ、考える。 この記事を読んで、『子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方大全』を買った。帯に「人間関係の原点である親と子のコミュニケーション」と書いてあって、はっとする。確かに、人間関係…

話し言葉と書き言葉

・話し言葉=音声 ・書き言葉=文字 という物理的な形だけでなく、 ・話し言葉=対話的・書き言葉=独語的という違いも往々にしてある。 書き言葉でも、相手を意識した対話的な文章があるし、話し言葉でも、マスに向けた対話的でないスピーチもあるので、き…

アマゾンではなく地元の店でリュックサックを買った話

子供の遠足にリュックサックを買った。アマゾンより数百円高かったけど、住んでいる地域の店で買った。まさか自分がこういう購買行動するとは夢にも思わなかった。1秒1円でも無駄にすると自己嫌悪に陥る効率厨だった昔が嘘のようだ。 地域の商店街が街の雰囲…

時計とヒトのオーバーホール

昔買ったヴィンテージ腕時計をオーバーホールに出したら、部品が劣化していたりで思わぬ出費。歴史あるものが良いと言ったりもするけど、実際モノをもたせるのは難儀だなと実感。最近まったく使ってなかったのも良くなかったみたい。 普段からのメンテと適度…

精神医学から臨床神経科学へ:4つの不都合な真実

先日、NIMH所長Thomas InselのAPA講演“From Psychiatry to Clinical Neuroscience: Four Inconvenient Truths”をウェブ視聴した。内容自体は、現状の精神医療の課題(インセル氏のFour Inconvenient Truthsは、高止まりする自殺率など、社会における課題)を…

仕事と再生産

ベッドタウンとして設計されたニュータウンで育ち、多少歴史のある地域に引越してみると、生活感というか生活観の違いに驚かされる。生活に精神的な充実がある。そもそもベッドタウンという呼び方自体が、仕事中心で他の価値を捨象した言葉と今更気づいた。…

精神 (psycho) と神経 (neuro) の間で

USのBRAIN initiative (Brain Research through Advancing Innovative Neurotechnologies) や欧州のHuman Brain Project (HBP) はじめ、脳科学研究がさらに加速しそうな2010年代の状勢。精神 (psycho)が神経 (neuro)で説明できる、それを目指すというのが今…

貴族社会の科学、市民社会の科学

スタップ事件では、理研の責任がみたいな話は多いけど、個人的には、「貴族社会における科学」と「市民社会における科学」の違いが浮き彫りになったことかと感じている。外交から音楽、芸術、衣食住まで、貴族社会から市民社会への移行で、大きな影響を受け…

ディメンジョン診断と介護保険制度

DSM5への移行に当たって活発に議論されたトピックとして、カテゴリー診断vsディメンジョン診断というものがある。簡単に言うと、カテゴリー診断というのは、XXX病といったカテゴリーに分類すること、ディメンジョン診断というのは、A軸がこれくらい、B軸がこ…

フェミニズムとparenting:『サイエンス』誌編集主幹Dr.Marcia McNuttへの期待

ジェンダー間のアンフェアさが話題になることが多い。中でも育児などのケア負担のアンフェアさが問題だとすると、これをフェミニズムという「女性問題」的な視点で語るやり方は、論理的に妥当な議論に成功したとしても、ともすると問題の悪循環を生み出しか…

隠喩としての『アナと雪の女王』

(以下内容を前提に)『アナと雪の女王』のエルサを、「能力高いけどコミュスキル不足で、その能力を活かせず他人を傷つけがちで、ゆえに他人と接することができず孤独がちな人」*1と捉えると、心理学・精神医学周りの話としても含蓄が深い。 というのも、そ…

ジョン・ラセターの逆襲:『アナと雪の女王』

遅ればせながら、やっと見た。とりあえず完成度が凄い。CGのクオリティ・ミュージカル部分の挿入の妙・ディズニープリンセス像の発展的自己否定・女に内在する2つの欲求の描写など、内容は色々言われている*1ので割愛するが、製作としてもピクサーとディズ…

渋谷再開発と東急電鉄

VR動画と模型で体験、激変する渋谷駅|日経BP社 ケンプラッツ渋谷駅再開発の建築デザインに隈研吾とSANAAを起用 | Fashionsnap.com 城南地区という東京の中でも地価や文化水準が高い地域の「首都」のわりには、最近ぱっとしない渋谷も、六本木、丸の内などと…

精神疾患ゲノム研究 2014年7月現在

テッド・スタンレーさんという方がブロード研究所(MIT x ハーバード)へ、精神疾患研究目的に650億円相当の寄付したことが、神経科学・ゲノム界隈で話題になっている。Spark for a Stagnant Search: A $650 Million Donation for Psychiatric Research ここ…

電子投票

電子投票システムを国や自治体に期待する前に、勝手に作ってしまって、政府に「あげる」くらいのが一番早いかも。エンジニアでも興味ある人は多そうだし、ファンディングもクラウドから富豪までありえそう。というのも、政府に作ってもらうのを期待するのは…

女の自己肯定感

母親の呪縛~自己肯定できない女達 - ぼくら社Blog大人になってから自己肯定感を高めるには - こじらせ女子のつまらない出来事 興味を惹かれながら読み進めつつも、やはり気になるのは「父の不在」。そして、女児の自己肯定感というのは、(男児に比べて)父…

フェアネスに至る武器としてのDNAシークエンス

ヘビーシッター事件で、女性側を擁護する立場を取る人の中には、こういうケース一般で、なぜその「元夫」は責められないのか?と思っている人も多そう。なぜ女ばかり責められるのか、と。 ベビーシッター宅での2歳児死亡事件についての解説 | 駒崎弘樹公式サ…

科学における「概念」の位置づけ

STAP細胞問題をめぐって(武藤) 文系の研究者からみますと、生命科学(あるいは理系全般?)の研究者は、論文の「背景」・「目的」に対する思い入れが少なすぎます。・・・個人研究を中心とする文系の研究者にとっては、自分のレゾン・デートル証明のた…

The accidental epigeneticist - ある心理士と経済学者の一例

Behaviour and biology: The accidental epigeneticist (Nature, 2014, News Feature)非行や犯罪への心理学的な興味から始まり、経済状況や家庭事情などで不利な境遇にいる子供のコホートをしていたDr. Richard Tremblay。コホート研究を通して、幼少期の環…

『君に友だちはいらない』 瀧本哲史著

思わず全文読み進める。面白い小説を読むような感覚。。。自分は大して経験もないけれど、チームを形成していくテクニック/テクノロジーとして、必要十分な要素が含まれていると感じてしまう。*1 ひとつひとつのパーツは、ウェブのライフハック的な記事やベ…

親密圏のテクノロジー

年末年始は、親密圏(空間)に意識が向きやすい期間。改めて"家で""一緒に食事する"という行為が、親密圏形成の肝かもという感じがした。もう少し一般化するとホームパーティ。 楽しいことを一緒にやると、条件付け刺激みたく、一緒にいた人への好意が高まるの…

自己肯定感

子育て系の本とつらつらと。。。 たまたま重なっただけかもしれないけれど、どの本も共通して、「自己肯定感」が大事というメッセージを柱にして文章を展開している。3冊とも、要約すれば「子育て・成長支援とは自己肯定感を育むこと」というところか。 精神…

身体感覚を基盤に心地よさを追求してできあがっているもの

地中海の都市をアフリカや西アジアも含めて(コルドバ、マラケシュ、ダマスクス、ベネチア)、主に建築的な視点から案内。「やっぱり地中海都市全体が、ヒューマン・スケールの良さを持っている」が要約か。 「だんだん文明が進歩すると、自分の身体の感覚と…

"Yコンビネーター主催のイベントに参加してから、「たたかう」と「にげる」について考えるようになったという話"が面白かった

"Yコンビネーター主催のイベントに参加してから、「たたかう」と「にげる」について考えるようになったという話" Yコンビネーター主催のイベントに参加してから、「たたかう」と「にげる」について考えるようになったという話 | 上杉周作 アメリカは民主主義…

生きる術としてのphysical arts

病気を治すのが医学。というのはそれなりに真としても、ほとんどの人にとって、そもそも病気なんかならなければならないに越したことはない。病気になった後に治す形の医学と並行して、そもそも病気にならないようにするという予防的なアプローチを追求しよ…

ボストンの街並み

とにかく完璧な街並みだった。 煉瓦の街並みが綺麗。寒いからかなんなのか、空が澄み渡って、やたらに美しい。土地ごとの空の色って面白い。木や緑を大事にしてるらしく、ちょこちょこ木や緑がある。最近の引っ越しで、いいな〜いいな〜自然っていいな、と思…

『モンスターズ・ユニバーシティ』

「その種において完全なものはその種を超越する」という言葉があまりに良く当てはまる。 アニメ、映画というより「世界」を作っている。映画の文法から評価されることもあるかもしれないけれど、「映画」とは違うんじゃないかと思ってしまった。これこそthe …

『プロジェクト・ジャパン - メタボリズムは語る』 レム コールハース (著), ハンス ウルリッヒ オブリスト (著)

台場からのメトロポリス・トーキョー - ideomics フジテレビ本社ビルや台場のメガ・ストラクチャー的な構造物を見た流れから、改めてレム・コールハース、ハンス・ウルリッヒ・オブリストの『プロジェクト・ジャパン - メタボリズムは語る』をパラパラと。フ…

台場からのメトロポリス・トーキョー

台場に一泊したら、レインボーブリッヂを挟んだ湾岸の夜景が綺麗で、思いの外良かった。嗚呼メトロポリス・トーキョーって感じ。色々言われる都市だけど、景色も悪くない。実際外国からの観光客もかなり多かった。 (鹿島建設ウェブサイトより) 2020年の東…

北京の建物

8月上旬に北京へ。天安門周辺の車からの景色は実に圧巻だった。 片側6,7車線で、周りの建物がやたらにデカイ。言うなれば、横に1kmで高さ30mの"一階建て平屋"みたいな印象の建物がごろごろしてる。コールハース言うところのビッグネスそのものというか。 今…

祈りと沈黙

どこの土地でも古代から中世と言われるような時代では、アニミズムレベルにせよ、より洗練された神学を持った宗教の背景にせよ、敬虔な祈りをベースに造形作品がなされことが多かったのかもしれない。人間中心の世界観ではなく、人間外の何かを中心とした世…

医学→精神医学→教育:イタリアにおいて女として初めて医学博士号を取得した故人の一例

マリア・モンテッソーリ (Maria Montessori) 1870 - 1952マリア・モンテッソーリ - Wikipedia (【高尾こどもの家】モンテッソーリ教育とはより) 憶測すぎるかもしれないが、彼女が対象とした「障害児」はおそらく、現代で言うところの自閉症スペクトラムに…

女の問題としての子育て論を脱するひとつの方向性? Human Development Studies

『女性は仕事と家庭を両立できない』? - ideomics子育てと仕事の両立。 延々と繰り返されるテーマだけど、これを"フェミニズム"として女性の問題として処理しようとするのはあまり得策ではないような感触が強くなってきた。もっと一般化して、男含め子育て…

自由空間の座標系

小飼弾×松井博、どこへ行く? 帝国化していく企業(2):企業帝国の弱点とは? そこで働く人たちの悲哀 (1/5) - Business Media 誠 いまの企業帝国は教育と福祉は国家に丸投げですよね。そこが本物の帝国と企業帝国の違いです。そういった意味で、企業帝国は…

三権分立? N権分立?

三権分立とよく言うけれど、3という数字は人間が気持ち良くなるわかりやすい数字というだけで、実質的な意味はないように思う。"N権分立"とした方が、妥当性、拡張性や議論喚起性含めよりふさわしいんじゃないかとも。(3であってもよいし) 個人的には、社…

スタバなう - Citizenship at Starbacks

アメリカのスタバでは、独立記念日にコーヒーをサービスにして、「アメリカの未来を語ろう」という特別な日にしたとか。イタリアのカフェにインスパイアされたと聞くけど、スタバは昔のコーヒーハウス的な伝統を再発明しようとしているのか。 コーヒーハウス…

文献検索のポータルサイト

ERIC (education) http://www.eric.ed.gov/PsycINFO (psychology) http://www.apa.org/pubs/databases/psycinfo/index.aspxEconLit (economics) http://www.aeaweb.org/econlit/Pubmed (medicine/biology) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmedJSTOR http://w…

データベース・セントリック・サイエンス

科学研究がますます大規模に、データリッチになっている。ゲノム研究は特にそれが顕著。データを生成したものの、ラボだけで留めているのはもったいないので、多くのジャーナルがデータの公開を要請している。 データの公開と一口にいっても色々な形があるわ…

『企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔』松井博著

書評としては、小飼さんの 404 Blog Not Found:The Rise (and Fall?) of the Private Powers - 書評 - 企業が「帝国化」する にて。 話しとしてはウェブでよく見るトピックだけど、全体の俯瞰と、何より書くべき人が書いたというリアリティの強さが違う。特…

『女性は仕事と家庭を両立できない』?

今更ながらクーリエで、昨年話題になったアン・マリー・スローター氏の記事『女性は仕事と家庭を両立できない』を読んだ。 クーリエのブログ→女がキャリアも家庭も…なんてやっぱり無理でした! « クーリエ・ジャポンの現場から(編集部ブログ) 原文はこちら…

ベビーと言葉と書き言葉と

ちょっと子どもが言葉を覚えてきて、こちらも色々な物の名前を教えたりするけど、一種の罪悪感がある。というのも、子どもがしげしげと葉を眺めて遊んでるのに、"葉"とか言って、言葉というバッファーをはさむのは何か邪魔してる気がするから。実際大人にな…

McDonald's advocate?

これ使えそう。devil's advocateならぬMcDonald's advocate?「マクドナルド理論」を使うとより優れたアイデアが出てきてプロジェクトが進行する - GIGAZINEhttp://gigazine.net/news/20130502-mcdonald-theory/https://medium.com/what-i-learned-building/…

進む都市の“木造化” - NHK クローズアップ現代

進む都市の“木造化” - NHK クローズアップ現代 今日のクロ現は半端なく面白かった。 日本でも世界でも、木造で大型の公共建築、商業建築作るケースが多数あるみたい。防火対策などテクノロジーの発展があり、CO2固定化、林業育成、デザイン性などが再評価さ…

分野横断の知識流通@アカデミア

いわゆる専門的な学会や、大学の学部といった縦割り的な形とは違う形の情報流通、分野横断型の知識流通やコミュニケーションがますます求められているが、どうやったらそれがシステマチックに行えるか。ひとつは、やっぱり同窓会。学校のつながりはでかい。…

リゾナーレ熱海

先日、ちょっとの休日を利用してリゾナーレ熱海へ。子連れ旅行には鉄板のリゾナーレだけど、今更ながら初めての利用。実際にキッズ専用と言って良い施設で、一旦慣れると、子供連れにはここしか選択肢がなくなってくるかも*1。子どもも広いところが気に入っ…

生物(いきもの)としての会社、生物(なまもの)としての会社:『スリッパの法則』藤野英人著

『スリッパの法則』 たいした資産があるわけでもないけれど、銀行に預けること=国債を買うこと、とすると、預金するのも釈然としないし、なにやら資本市場に悪を為している気もするので、もうちょっと有意義な投融資に回したい。と思って読んでみたら、思い…