ideomics

オブジェクト思考ブロギング

魂の不死について

人類全体というクラウドを想定すると、どんな人でも何らかの影響を与えている。どうやっても消し難く影響を残しまくっている人もいれば、全体からするとうっすらと、という人まで。そして、あらゆる人はそのクラウドから何かしら備給され続けている。 いわゆ…

祭りごとのお約束

10月30日。いつも混んでる駅のハロウィン祭りが閑散としていた。大雨のせいだろう。祭りは天気次第。人の業をえた部分がある。神はサイコロを振らないという言葉があるけど、サイコロ(確率)こそが、神(超越的)なのではないか、決定論こそ人間的、あまり…

日と月の明かり

photography(写真術)ができた頃、scientistという言葉が生まれたらしい。 「「科学者(サイエンティスト)」という新造語と、それを自然科学を実践する者のみに限定する使い方は、1830年代および1840年代以降に出てきたものである。その用語をしっかり確立…

ブリリアントカット

胸像で反射(reflection)された視線は内省(reflection)となる。人々は、視線を自らに向けるために、仏像を作った。仏像を覗くとき、お前もまた仏像に覗かれている。 鏡像で反射(reflection)された視線も当然、内省(reflection)となる。人々は、視線を…

政治:政(祭り事)と治(統治)

政治。政と治。政(祭り事)と治(統治)の一体性とは何なのか、そもそも一体であるべきか。 「政治は今や統治の行動にかかわる空間となってしまい、社会の自由な生産を高め、私的領域での個人の安全を保証することが目的となる。・・・重要なのは、可能な限…

TV or not TV ?

映画は孤独に向き合う。映画館で電灯(全体に広がる光)を消して、作品と個人として向き合う。互いの顔は見えない。照明は、画面とその中の役者や風景にだけ。客はおしゃべりはできない。雑音は許されない。 TVは複数人で見る。TVよりむしろ互いに向き合う。…

『にほんご』安野 光雅・大岡 信・谷川 俊太郎・松居 直

にほんご (福音館の単行本) 作者: 安野光雅,大岡信,谷川俊太郎,松居直 出版社/メーカー: 福音館書店 発売日: 1979/11/30 メディア: 単行本 購入: 8人 クリック: 84回 この商品を含むブログ (27件) を見る 子供が声出して読んでいるのを隣の部屋で聞く。音感…

書物の副作用

本を読まなくなって、ウェブでは情報が断片化されて、という批判がある。しかし、一方で、本のような直線的な「ストーリー」というのも危険ではある。特に直線的な小説の構造。 言葉や文字が認知をフレーミングするのは言うまでもないが、本の構造自体も認知…

文字の散歩

ある若者が写本室で、筆記体のliteralをliberalと書き間違えて複写した。それから、literal artsはliberal artsとなった。皮肉にも、彼はこの文字列を文字通りに写さなかったのだ。それがわざとだったのか、うっかりだったのか、今となっては誰もわからない…

人々と人間

人々=人人人人人... と 人間=人・人・人・人・人... そこには間(・)があった。 ⊿human = d + human = human + d = hum + and = Homo + AND ANDを「間」として理解すると、Homo ANDは、人+間と訳すことになる。humanのdifference/differentialから、間が…

じぶんがく/自分科学/psyence

自分自身の愚かさと付き合っていくのは難しい。他人の愚かさ(と思う/思ってしまうもの)と付き合っていくのは、なお難しい。 「だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。」 ここで言われる「だれか」とは、まずあなた自身のことである。赦…

reflexive voice(再帰する声=再帰動態)

自分の発声は、空気を通して、また骨伝導を通して、自分の聴覚に帰ってくる。二重に再帰的 (reflexive)。声そのものが再帰的・・・voice = reflexive voice = 再帰動態・・・声そのものが再帰動態であった。 文字列 (letters) は、どうしても手紙 (letter) …

言語というウイルス

子どもが言葉(発声)を覚えたり、文字を倣ったりする中で、何かを失っている感は、大人の立場から見ると逆方向も想像できて面白い。想像できるとはいえ、、やはりpoint of no returnという印象が強い。言葉を覚えると、全身で表現する必要ないし、泣きわめ…

literacy = letter-cracy のこれまでとこれから

法文と文法。literacyから生まれた鏡合わせの双生児は、literacyとは、実は統治形態(-cracy)の一種であり、紙による統治という意味であることを示している。cの一文字は、官庁内でのみ見ることが許されており、一般市民は見ることができない。科挙に登第す…

『モラルの起源――実験社会科学からの問い』(亀田達也)

モラルの起源――実験社会科学からの問い (岩波新書) 作者: 亀田達也 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/03/23 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る 亀田先生の『モラルの起源――実験社会科学からの問い』(岩波新書)、とても良かった。初…

エビデンスのピラミッド

問題:以下のエビデンスのピラミッド(階層)を完成させよ。 ecee_cee__cee___cee____ceevidenceexistenceexperience

Feighner Criteria, RDoC

The Development of the Feighner Criteria: A Historical Perspectivehttp://ajp.psychiatryonline.org/doi/abs/10.1176/appi.ajp.2009.09081155によると、Feighnerさん達は、網羅的に文献を読み込み、時間かけてまとめたらしい。 now-hereに留まる声のやり…

Paradigm Lost

主なるジョブズはシリコンのちりでiPhoneを造り、命の息をその半導体に吹きいれられた。そこでiPhoneは生きた者となった。 主なるジョブズは言われた。iPhone SEがひとりでいるのは良くない。彼のために、ふさわしい助け手を造ろう。iPhone SEを深く眠らせ、…

自分自身との共生の作法

chino otsuka昔の自分と、今の自分を同じ平面に並べた写真が、なかなか良い。 以下、とある寄稿より改変 *************思春期~青年期は、脳自体が生物学的にダイナミックな変化を起こす時期であると同時に、恋愛や家族からの自立、就職などに…

natural-native-naive language

国語というのも面白い表現で、国籍境界と言語境界が一致しないことはままある。nation=言語共同体(出版=文字による紐帯)とすると、言語共同体をまたいだ統治機構の支配 (state/government) が帝国 (empire) で、nationと一致したstateがnation-stateとい…

マネー=ゲーム

お金って、日本銀行券とか言い換えてみると、正にも負にも強い思い入れを持たずにすむ方向に、認知(ひいては感情)を動かせる。cognitiveを変えて、valenceが結果的に変わり、behaviorも変わる。通貨(currency)によって、流れ(current)ができる。個体=…

ゲームの規則

子供とババ抜きをした。記憶にないくらいひさしぶりすぎだけど、ゲームって、関係構築・維持の効用結構大きいんだな、と実感。直接的な関わり合いが得意でなくても、ゲームという媒介・媒体を通して、関係構築・維持ができる。ゲームは、(社交認知能力)貧…

人文・・・人と文

人文・・・人と文。 文=通貨=currency=current(流れ)を作るもの、つながりを作るもの、と捉えると、人=ノード、文=エッジというネットワーク構造。人中心な思考とはノード中心な思考で、文中心な思考とはエッジ中心な思考。間=文として、人文=人間…

『外科医の息子たち:ローレンツ・ボウルビィ・フーコー』:アタッチメントとデタッチメント

I 愛着行動 (母子関係の理論 (1) 新版)作者: J・ボウルビィ,黒田実郎,大羽蓁,岡田洋子,黒田聖一出版社/メーカー: 岩崎学術出版社発売日: 1991/04/20メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る愛着理論の構成で、ボウルビィがエソロジ…

自分を自由化 (libertize?) すること

「エピクロス派の哲学者たちの場合には、『メノイケウスあての書簡』が、哲学というものは自分自身への気配りの絶え間なき営みと見なされるべしとの原則へ道を切り開くものであった。」(フーコー『自己への配慮』自己の陶冶) 「哲学者の学校とは診療所(ia…

Active-Responsive-Passive framework:欲望と愛着と快楽

Anticipatory pleasure (AP, wanting) とConsummatory pleasure (CP, liking)*1 価値分析には、Anticipatory pleasure (AP) とConsummatory pleasure (CP)の区別が重要。自分の持っている価値観、相手の持っている価値観、それを包む環境(社会)で主流の価…

erosophia (eros-sophia)

「問題構成のこの点(いかにして快楽の客体を、自分の快楽を支配する主体となすか)こそを、哲学的なエロス論、いやともかく、恋にかんするソクラテス的でプラトン的な省察はその出発点とするだろう。」(フーコー『快楽の活用』真の恋) 「『饗宴』と『パイ…

自己との責任 responsibility = responsivility

自己と他者:自己愛について - ideomics の補足 「epimeleia heautou(自己への配慮を意味するギリシャ語)、cura sui(自己への配慮を意味するラテン語)は、多くの哲学教義のなかにくり返し見出される一つの命令である。」(フーコー『自己への配慮』自己…

『ラス・メニーナス=ラ・ファミリア』 "Las Meninas = La Familia"

(Diego Rodriguez de Silva y Velazquez, 1656) 国王夫婦を視座として、夫婦がともに鏡にうつり、視界の中心にあるのは夫婦の娘、周りにいるのは娘の親密圏を構成する人々。家族とその視座の表象。子供からの視点というのは概して考慮されにくい・・・けれど…

自己と他者:自己愛について

「哲学における現実は、自己と自己との関係にある」(フーコー) フーコーの主題:主体・権力・知(→主体化)と並行して、彼が扱ってきた対象:精神医療・刑罰・性・自己を並べてみる。それを関係論として構造化してみると、その中心に浮かび上がるのは「他…