ideomics

オブジェクト思考ブロギング

book

「自然な建築」 隈研吾

隈研吾は栄光学園卒であり、同門ということになるのだが、そのせいか共感する点が多い気がする。この本は下の商品説明の通り、アンチRCであり、自然素材を称揚している。また、RCというある種普遍的な適応力をもつツヨーイ「生き物」が、場所のもつ性格…

シンガポールの公共政策

シンガポールに興味があり、自治体国際化協会がまとめたPDFを読んだ。都市国家に地方自治も何もないのだが、全分野にまたがり、わりにまとまっており、シンガポールの公共政策の良きブリーフィングとなっている。http://www.clair.org.sg/j/newsletter/sin.p…

「いきの構造」 九鬼周造

江戸時代の町人で生まれた独特の美意識である「いき」という感覚・概念を哲学者である九鬼周造が分析したもの。留学時ハイデガーやベルグソンに認められてたという才人らしく、分析での包丁さばきが華麗で美しい。外人向けの文化論として書かれている。彼は…

「木のいのち 木のこころ 天・地・人」 西岡常一

友人に紹介されて読んだ本。法隆寺宮大工棟梁(法隆寺付きとしては最後の棟梁)のエッセイというか口述というか。いかに木の性質をいかして構造を組んでいくかとか、口伝で伝えられていることがとても重要だとか、機械じゃだめで手にしかできないことが多い…

「アメリカ後の世界」 ファリード・ザカリア

アメリカの気鋭の国際ジャーナリストが、題名通りの国際関係を分析していったもの。内容としては、良くも悪くもきわめてスタンダードな感じで、驚くような発見などはなかった。むしろ、著者のものの見方の誠実さや、静謐な知性に感銘を受けた。何かと理論や…

「ダンディスムの系譜」中野香織

ダンディズムの祖と言われるブランメルという人から幾人かのダンディーをとりあげて、テンポよく解説した本。細かい情報が載っていながらも、重箱の隅的な議論をしないので、軽く心地よく読める。個人的には、プリンス・マイケル・オブ・ケント http://www.p…